とあるメイドの恋事情【尾関光希】 (ページ37)

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37話ページ37

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秀「尾関。俺がお前のサポーターを全力で務めさせてもらう！」

尾「先輩…ありがとうございます！」

尾関光希。挽回のチャンスが訪れました

どうやら神はまだ俺を見放していなかったらしい

秀「現状を伝えると、あの子は前よりもモテるようになった」

尾「彼女の魅力に世間が気づき始めたんですね」

秀「ま、まぁ容姿が大きく変わったってのが大きいと思うけど、そういうことだ」

くそっ！俺が一番に気づいたというのに

たった見た目を変えただけで対応を変えるような輩がうやうやいるなんて耐えられない！

恋愛に順番は関係ないとはこういうことか…

尾「お願いします。Aさんと面会の機会を恵んでください」

秀「俺はいいけど、向こうが会いたいかなぁ？面会謝絶だし」

尾「なんでもいいんです！本当に、10分、いや3分だけでも！」

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尾「というわけで、会いたかったですAさ」

『お疲れ様でした』

尾「あっ！待ってください！」

仕事終わりに待機していたら颯爽と前を通り過ぎてしまう
急いで後を追いかけ早足にペース合わせる

まぁ簡単に越してしまうんだけど

尾「お会いしたかったです」

『私は全く』

尾「……ふっ、」

『…なに笑ってるんですか』

尾「冷たい返し、あなたが変わってないことが嬉しくて」

『……っ』

すると彼女は拳を握りしめ、

俺の頬を叩いた

『…あなたという人は…っ……

どこまで私を馬鹿にしたら気がすむの！』

尾「……」

『変わったんです。貴方の知っている私とは違います！』

カールした髪を揺らし、系統の変わった私服のスカートに皺ができるくらい握りしめる

つり上がった目にはキラキラ光る粉が散りばめられていた

『それに、今度の日曜日、デートなんです。夜までの』

尾「……！」

『…意味がおわかりなら、貴方も変わって。さようなら』

背中を向けて、立ち去ろうとする

唖然とし、固まった体を急いで動かし手首を掴んだ

少し細くなってる…ダイエットまでしたのか…

尾「……これだけは伝えさせてください

あなたはずっと前から綺麗です

…変わりません。好きです。愛しています」

『……はいはい。』

尾「四十田Aさんは、世界一魅力的な女性です」

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