とあるメイドの恋事情【尾関光希】 (ページ20)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:28,186 hit

20話ページ20

.

博「あぁーみんな、今日はぁ夕食が終わったら
早く帰っていいぞ」

ディナーを召し上がっている最中、そう仰った博文様

働いてきて初めて言われた言葉に私達は固まった

小「どうなさったのですか？」

博「ただ普段お世話になっているから、たまにはいいんじゃないかって提案だよ。なぁ秀作？」

秀「えっ?!あぁそうそう。
小岩井達も、今日はゆっくり休んでよ」

『旦那様は、良いのですか？』

泰「別に風呂に入って寝るぐらい誰にでもできる」

『そ、うですか…ありがとうございます』

仕事自体は別に苦じゃないんだけどな

家帰っても何しようか、やる事ないしなぁ

言われた通り、夕食の片付けをして、身支度を整え追い出されるように帰らされた

雪がチラつく夜空。街灯が暗闇をポツンと照らす

『はぁ〜さむっ』

楠「私達、何かやってしまったのでしょうか」

『知られたくないんじゃない？』

楠「小岩井さんに余計な詮索はするなと言われましたが、
なんだか寂しいです。」

『隠す割には爪が甘いからなぁ。あ、じゃあ私ここ寄るから』

楠「私も買うものがあるので！お供します！」

久しぶりに来たかも

最近は大好きな料理もご主人様たちで満足しちゃって、自分はないがしろだった

楠木も目当てのものは一つだけだったみたいで、私のカゴに入れると持ちます！と

『あ、小松菜安い』

楠「そういえば、皆さんからも、Aさんから目利きのコツを教えてもらえとよく言われました」

『基本的知識しかないんだけどね。』

楠「執事養成学校では習いませんでした」

『ふふっそりゃそうよ』

スーパーを回りながら、ジョンの引き取り話や、楠木が実は27歳だと知った

てっきり年下か同い年だと思っていた

謝って敬語を使ったら今のままがいいって

『ていうか、4歳年下相手にお姉ちゃんみたいって言ってたのね』

楠「てへっ」

『あざとぉ…』

楠「でも、Aさんはどっちかって言うと、

お姉ちゃんより、良いお嫁さんになりそうですね！」

『えっ』「はぁ!?」

.