わらしのおつかい ページ46
赤side
……うん、こっから聞こえる。店は閉まってるな。どっか入れるとこないかな？おっ裏口あるやん。あれ、でも塞がれとる。使われてないか…。でも耳を当ててみると、何かが崩れる激しい物音
赤「…よし、……失礼しまーす！！」
一応物を横に退け力いっぱい戸を開ける。ギィと錆びた音と共に目に入ったのは、横たわっている男女と、首を絞められてる男
ただ、その首を絞めているのは男性女性とやかくではなく、
空中に足を藻掻かせて青白くなっている被害者だけや
「……ぁ……っ………」
赤「……なんやこれ……っ、！」
緑「……」
智洋さま…！
探してた本人と気づいたのは後で。横から飛んできた板が俺の襟に針のように突き刺さりガシッと固定される
身動き取れないことがわかると再び男に視線を戻し、何ものかの力がさらに首を絞めていく
これ…前にも見たことある……村が壊れた時の…
座敷わらしの、本領発揮
赤「智洋さまっ！そいつを離せ！！」
緑「……」
光のない虚ろな翡翠の瞳がこちらを向く。だらりと力は無く、頭は既に支えきれなくなっていた。
あかん、正気失っとる…また体を乗っ取られてまう！
宙に浮いた男を床に叩き落とすと、座敷わらしはどうにかして逃げようと動く俺に近づいてきた
赤「智洋さま…っ…起きろ！戻ってこい！」
緑「………ぅ」
赤「落ち着いて、深呼吸して。智洋さ」
緑「…わるもの、…たいじせな。
おれが…やっつけな…ふたりを…みんなまもる……おれ…おれは……かみの…ちが………かみ…さま……ねがい…」
赤「……！」
虚ろな目から、涙が流れた
智洋さまって呼ばれたくないのは、生まれ変わりたくて、過去を思い出したくないかはやったんや。まだ、心に残ってるから。ずっと頭にあるから。遠ざけたくて
何かを守りたい気持ちは、お互いにあったんや
赤「…………かみちゃん。神ちゃん、おれやで。しげ。」
緑「…し…げ……」
赤「ほら、まだおつかいの途中やで？はよ帰って、�陲舛磴鵑半隼砲房�慢しよや」
緑「……おつかい……おだんご…みんなに………っ」
ふらっと倒れると同時に全ての力が解け、急いで体を支える。弱りきった体は激しく上下して呼吸を整えていた。でも、ちゃんと目は光が戻ってる…間に合ったみたいやな
緑「…しげ……？」
赤「おはよう。…へへっ、神ちゃん。名前って大事やなぁ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 324人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニョロモ(プロフ) - そのこさん» えええこちらこそJWだけじゃなくてQKのやつも読んでます…！そんな可愛い案があるんですねよく思いつきましたありがとう。あにまるせらぴーをひらがなにしてるところ１ポイント(？)。時間かかるかもですけどぜひ書かせて貰いますね〜 (9月5日 20時) (
レス) id: 73f4cb0971 (このIDを非表示/違反報告)
そのこ(プロフ) - 1作目から一気見しました大好きです…(合掌)遙か先になっても大丈夫なので、お久しぶりのばどのターンが見たいです！(ばど推し)桐山くんが調子悪そうな時に九尾の力を使いこなせるようになった淳太くんがあにまるせらぴー(流星風)してたら可愛いかなと思いまして…！ (9月5日 19時) (レス) id: e5755da676 (このIDを非表示/違反報告)
ニョロモ(プロフ) - sy1111さん» 弟助けるお兄ちゃん達めっちゃいいですねー！！やってみます！過去編も相まって結構かかってしまったらすみません…！ (8月24日 23時) (レス) id: 7ad21053e9 (このIDを非表示/違反報告)
sy1111(プロフ) - いつも楽しく小説を読まさせていだいています.｡o(♡)あの全然何時でもほんとに大丈夫なのでいつか弟組が窮地に陥って兄組が妖怪の力本領発揮で助けにくるみたいな話が主様の小説で読みたいです！これからも応援しています！ (8月24日 4時) (レス) id: 6ad7fd250a (このIDを非表示/違反報告)
ニョロモ(プロフ) - ミーツさん» えへへへへどうしても不機嫌な重岡さんとこたしげの絡みを書きたかったんだぜ。あと前髪グチャってする流星くんも。こういう系私も好きー！ (8月14日 21時) (レス) id: 73f4cb0971 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニョロモ | 作成日時：2023年6月17日 0時
