妖怪㐂伝、虹の岡［all］〜漆〜

甘すぎるからレモンにしよう ページ35

黄side



席についたと確認した店員さんがお水と一緒に注文を取りに来た。智子は元々決まってるから、ほら選べと言わんばかりにメニュー表をこっちに見せる

俺は根っからの辛党で、それこそ隣のお姉さんが頼んでるみたいなアイスプレートは胃が限界なもんで


ショーケースに鎮座する宝石のようなケーキ


ピンクと白を基調としたお姫様みたいなお店


女性特有の高い笑い声が飛び交うテーブル


全てが甘すぎるから、中和するためにレモンにしよう




黄「レモンケーキとコーヒーひとつ。ブラックで」


桃「私はピーチティーとフルーツタルト」


緑「チョコパフェお願いします！」


「かしこまりました〜！」



パフェメニューのページをめくるとバリエーション豊かなもののひとつにあるアイスとホイップが乗っかったシンプルなのがあった



黄「こっちのいちごパフェじゃなくてええの？」


緑「いや、チョコパフェ。正確には、




チョコレートケーキとティラミスを季節のフルーツで彩ったストロベリーアイスクリーム抹茶クランチプリンアラモードデラックスプリンセスバージョン3世＋カスタード、シュークリーム、いちごてんこ盛りホイップ増し増しチョモランマパフェ」




桃「略してチョコパフェ」


黄「ごめん待って」




急いでページをめくると一面をでかでかと飾るパフェが飛び込んでくる。長ったらしい名前が可愛らしいフォントで書かれている

え、こっちのチョコパフェは？！



緑「そっちはチョコレートパフェ。俺が食べたいのは女性限定、食べ切れば料金無料のチョコパフェ」



よく見てみれば脇に米印で「名前が長いのでご注文の際はチョコパフェとさせていただきます」と。下手か。名付け下手か

先に俺らの注文が届いたと思えば、

キャスター付きの台を丸々占領したグラスがドーン！！




緑「ふあー！！やっべっ！！ちょ、やば！！見てこれ！！」


黄「見てる見てる。見えすぎてあんたが見えへんねん」


桃「チョモランマやなぁ、、、」




制限時間はないらしい。つまり一人で食べ切れるものなら食べてみろと。感動で目をキラキラさせる智子はさっきから俺の右腕を高速で叩いて興奮が止まらへん




緑「ちょ、淳子！写真！写真撮って！！ピンとツーショ！」


桃「ファンやん」


黄「写真撮るもん持ってへんわ」





「あの〜、、、」




黄「へ！？は、はい！」




「…私たち、チェキ持ってるんで。撮りましょうか…？」






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