58話 ページ8
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結局深夜までかかっちゃうんだよなぁ…
自発的なものだから勿論不満は無いけど、流石に暗すぎる
バレンタイン当日にこんな事件、本当に忙しない家だこと
折角家に呼んだのに蔑ろにしてしまった。これは申し訳ないな
A今日はすみませんでした。また埋め合わせします
『返信早っ』
尾関光希今どこですか?
A家の前です。丁度鍵開けるところで
尾関光希待っててください!
『待ってて、?』
尾「Aさん!!」
『うああああ!?!?』
丁度ポストの中に手を突っ込もうとした瞬間扉が開く
開くわけないのに開いた。そして飛び出してきたこの人
『帰ったんじゃないんですか!?』
尾「荷物だけ取りに行って待ってました!」
『なんで!?』
尾「泊まりたくて、」
『だからなんで!?明日仕事でしょ!?』
尾「……お出迎えしたくて。」
よく見るとエプロンを着てしゃもじ片手に顔を扉で半分隠しもじもじしてる
真顔と体格で可愛さを感じないのですが。
ボケがボケと捉えられないんだよなこの人
『…とりあえず、入りますね』
尾「はい!あっ、Aさん!」
『はいなんですか?』
尾「……おかえりなさい!」
『、、、ただいま。』
自分の家なのに、既に暖房もつけられててご飯もラップにかけられて用意していてお風呂も準備されてる。
…初めて家来ましたよね?
尾「食器とかわからなかったので色々開けさせて頂きました」
『…他でしちゃダメですよ?』
尾「嫉妬ですか!?」
『違います。』
温め直して食べたご飯は、いつもの何倍も美味しく感じた
お風呂は一緒に入ろうとの提案を却下し、ゆっくり湯船に浸かる
『…ふぅ………あれ、お湯が真っ白い』
尾「入浴剤も買って入れてみました」
『ぎゃっ!!な、ななな何ですか!?』
待ってましたのようにタイミングよく脱衣所の扉が開いて、彼の影が映る。反射的にタオルで隠してしまった
尾「バスタオルを置いておこうと」
『ここ私の家!!もてなし要らない!!』
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作者名:ネコ王 | 作成日時:2022年9月4日 17時