神様の落し物 ページ3
桃side
雨粒一つ一つが体に当たる
俺が迷いなく道を進むのを、来るなと拒んでいるかのように
悪いけど、俺は止まらんからな
桃「…流星。」
青「……。」
立っていたのは、淳太の家の前だった
男前は雨に濡れてても男前か
青「…なに」
桃「何ちゃうわ。変なこと考えて悩んどるやないんかと思って、来た」
青「……関係ないやろ」
桃「…失恋の時ぐらい付き合うで？よいしょっ」
二人揃って玄関の前に座る
こんな雨じゃ、だれも出歩く人はいない
桃「……。」
青「……。」
こんな話は、人間の頃でもしたこと無かった
流星の中で俺はきっと、何も関わりがない
俺の名前も覚えてない
…でも、だからこそ、お前が話してくれるなら
桃「他人でも話聞くぐらいタダやから。」
青「……おう。」
お前が幸せになるんなら
それに付き合うのが、友達や
しばらく流星は黙ったまま、キッチンやテレビの声が聞こえる人の家を、じっと見つめていた
俺もそれに合わせて耳をすませる
あ、淳太の声。女性…？あれがおかんの声か
淳太の家、外でもええ匂い
青「………前はこんな賑やかやなかったんやで」
桃「…？」
青「主様も、ひとりやったから」
青side
あの頃の俺は、幸せだった
いや、幸せ以外の言葉を知らんかったんか
気づいたら雲の上で、同じ妖怪たちと一緒に修行をして
走って、"気"を集め、勉強して
何故か俺は他より進みが遅いらしい
なんでやろ？
師範の話ちゃんと聞こうとしても寝てまうし、
みんなと一緒にスタート出来へん
怒られるし、笑われるけど、何言えばいいかもわからへん
皆の言っとることも、わからへん
青「…えへへ、」
とりあえず笑っていたら、気づくと一人
そして一人でいたら、また話聞いてへんくて
師範が言っとった行っちゃいけない領域を忘れてて
足を滑らせて落ちた
青「…、どうしよう。現世や……」
こういう時は、、えっと、、、
あかん、またや。また忘れとる、
グゥ〜グルルル
…お腹すいたし
青「……ん？」
不意に、食欲のそそる匂い
美味しそうで、お腹がさらに鳴って
誘われるように追って、たどり着くと
庭でプレートに肉を焼く、女性と目が合った
.
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ニョロモ(プロフ) - あおさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました (2023年4月13日 0時) (
レス) id: 76c24c0989 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 幸せはいつも、3つ目。しげsideなら、赤なのでは。 (2023年4月11日 23時) (レス) @page13 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - この度はリクエストに応えてくださりありがとうございました！お礼が遅くなり大変申し訳ありません；；個々が未知の妖と闘うバトル感や冒険感、緑赤の絆が感じられてとても楽しく拝読させていただきました！これからも更新楽しみにしております^^ (2022年7月29日 20時) (レス) id: 03b3f16d34 (このIDを非表示/違反報告)
camokinoko(プロフ) - コメント、リクエスト失礼します。小噺として、妖怪達それぞれ、淳太君の1日を読んでみたいです。何気ない日常が少し覗けたら大満足です。山もなく日常系なので、作者様が気乗りしなければ全然大丈夫ですので、検討して頂けたら幸いです。 (2022年7月9日 11時) (レス) @page48 id: 636c89ef1d (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく拝見させていただいております。どのお話も面白くて大好きです。もし可能であれば�陲舛磴鵑寮蟻里�何なのか気になっているのでその辺りのお話を読めたら嬉しいです！無理せずお時間と気が向いたときに良ければよろしくお願いいたします (2022年6月30日 7時) (レス) id: d4a8417d99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニョロモ | 作成日時：2022年5月22日 22時
