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ひと仕事終わり食堂へと足を進めていると縁側に腰掛ける例の女が居た。父である頭が連れてきた肩書き以外何も持たぬ女。
月夜に照らされる姿は余りにも綺麗で、そして余りにも儚くて。
警戒しつつ少し凄んで話しかけるも彼女は驚いた様子を砂塵も見せず、隣に腰を下ろすもチラッと1つ視線をやるだけだった。
…危機管理能力がない訳では無い。
なんなら警戒心はそこらの奴よりずっと高く、周囲をよく見渡している印象がある。
gr｢日中の殆どはここの縁側を眺めていると聞いたが毎日飽きないのか。｣
『そうですね…飽きません。』
ここの庭は見事ですから、とさっきも聞いた言葉を口許だけを綻ばせて再度返す女。
この一週間、各自様子見とは言ったが実際に直接接触したのはショッピとゾムとエミさんだけだと報告で聞いた。
他の幹部は突然入ってきた彼女を当然警戒し、接触してないものの何処かしらで監視していた…それもまぁ此奴は気づいているのかもしれないが。
gr｢回りくどいのは嫌いだからハッキリ言うぞ。…お前の目的は何や｣
『…目的とは？』
gr｢とぼけんな、目的がなければ何も持たないお前が何故戦利品と称してうちの組に来ることになる？うちの組はそんなものに頼らずとも十分な筈だ。｣
軽く睨みつけながら言う俺の言葉に彼女はクスッと笑みを零す。
『親子揃って同じこと言うんですね』
gr｢…随分と余裕やな？言え、お前がこの家に来た理由を。｣
ぐっと思わず襟ぐりに手を出し詰め寄るとそれにより身体が僅かに宙に浮く女。しかしその顔は怖がってなどいない。まるで、慣れているかのように。
gr｢…お前が会合で唆したんじゃないのか｣
『まさか。私はあの場でもこうして同じように縁側に座って空を眺めていました』
会合で頭と会った時の場面を女は事細かに説明し始めた。同じように縁側で空を眺めていたこと、すると背後から話しかけられたこと、そして__
『命を粗末にするな、とだけ言われました』
なんてことないように口にした女に一瞬息を呑んだ。
同時に先程ゾムから受けた報告が脳裏を掠める。
zm｢彼奴、命への執着が無さすぎるで｣
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ぴく(プロフ) - 個人的に主人公の性格とか（全部）めっちゃ好きです！頑張ってください！ (2020年9月21日 9時) (
レス) id: 0dfcf80db5 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - レニさん» 読んでくださってありがとうございます！大先生のところは特に構成を練っていたのでそういって頂けてとてもうれしいです！ありがとうございます！ (2019年11月29日 22時) (レス) id: 8616f492be (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - しおんこさん» こちらこそいつも変な時間に更新してしまって申し訳ないです…しかし！コメントとっても嬉しいです！！頑張ります！！！ (2019年11月29日 22時) (レス) id: 8616f492be (このIDを非表示/違反報告)
レニ - すごく面白い…！チノくんとかうつ先生のところの話めっちゃ好きです！これからも読まさせて頂きます！ (2019年11月29日 17時) (レス) id: be3a21bb3c (このIDを非表示/違反報告)
しおんこ(プロフ) - 夜遅くにすみません！雰囲気めっさすきですわぁぁー！！まじごっとですぜェ…………！！ 更新楽しみにしてますぅぅぅぅ！！！ (2019年11月28日 3時) (レス) id: 32a4d591a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：団子侍
x他1人 | 作成日時：2019年9月10日 22時
