死んだと思ったら生きてた【名探偵コナン】【男主】

だれをころしたのか ページ4

降谷視点




不思議な少年を拾った



拾ったという表現は少々不適切かもしれないが
彼に会えたのは良かったと思っている

彼を見つけたのは、公安での仕事を終わらせて
珍しく夕方(と言ってもほぼ夜)に帰っていた時だった



愛車で海沿いの道を走っていると
一つ人影を見つけた

まだ遠くで、暗いから女か男かもわからなかった



ふらふらしているし、こんな暗い時間だし、てか冬だし
怪しすぎると思って車を適当な場所に止め人影に近づいた








近づいたから気づいたが、どうやら高校生ほどの男子のようだ
暗くてよく見えないがボーっと海の方を見ている

声をかけようと思ったら、何かに引っ張れたように彼は動き出した





海の方へ、歩き出した








「…！！おい！お前！」

混乱し、疲れてたのもあって口調が安室ではないが
彼に声をかけなければ、と思って叫んだ


しかし、声は届いてないのか彼は進み続ける




「くそ…！」

急いで彼の元へ走り、腰ぐらいまで使ったところでやっと手が届いた


「何してるんだ！！！」


俺の声が人のいない砂浜に響いた





振り向いた少年は、まさに美少年だった

肌は恐ろしく白く幽霊のようだ


顔つきは整っているが俺と同じ童顔なのか
それとも中学生なのか






「こんな時期に海に出たら死ぬぞ！！」


一瞬見とれてしまったが我にかえり叫んだ




しかし、彼は何が起きてるのかわからないのか
あわあわと声を漏らすだけで会話にはならなかった


このままじゃ無理だと思って横抱きをして
自分の家に連れ帰った

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