こないだ貧血検査の時に、友達が看護婦さんに血を取る針ぐりぐりされてて可哀想だった。 ページ36
ふっ、と意識が遠退く。ぼんやりと残った思考力が、私の体が傾いでいくのを感じた。しかし、頭を床に打ち付ける前に、体は止まった。
「大丈夫か?」
『あ、ごめん。確実に貧血だこれは』
織田作が後ろから受け止めてくれたようだ。
なんかもう頭がクラクラして立てそうにない。暫くはこの体勢でいるしかないな。
あ、そういえば………
「君達、仮にも首領の前でイチャつかないでくれるかな。」
首領がいるんでしたテヘペロ!←
立たないと不敬罪がヤバいけど立てない
『イチャついている訳ではないです。』
まだ立てないから説得力ないけど、一応否定しておく。
「でも織田君は耳赤いよ?」
『えっ?』
理由なんて考えずに、5歳児並みの純粋な好奇心で、私は後ろを見ようとした。
だってからかわれて恥ずかしがってる織田作とか見たいじゃん!
しかし、振り向く前に頭を固定されてしまった。
「首領、そんなことよりも任務の件ですが」
しかも話を逸らされてしまった。
「嗚呼、そうだね。」
首領はどうみても面白がっている。だってニヤニヤしてるし。
あ、なんかこの体勢恥ずかしくなってきた。
「取り敢えず、君達の報告を聞く限り、奴等はクロだね。」
首領は華麗に話を戻した。凄いよこの状況で話戻せるの。
状況説明がまだだったようだ。私が倒れたのは、首領に一通り報告をし終わった後だ。報告したのは、今まで出てきた数々の証拠と先刻の少年の件。
「まぁ、しかしその殺し屋少年は今回だけ見逃してあげよう。」
私の心を読んだように、首領が言った。背後で織田作が安心しているのが解った。
本当いい加減立ちたい。貧血の恐怖。
『では、標的は処分ですか?』
「いや、処分しても会社が恐慌状態に陥って、裏市場が混乱してしまうから取り敢えずは捕虜室行きだね。」
私に対する皮肉に聞こえたのは間違いじゃないと思う。
ってか誰が進んで処分したいなんて言ったんだよ。私じゃない。
『わかりました。数日中に実行致します。』
「宜しく頼んだよ。」
あぁ!漸くあのセクハラ野郎とおさらばできる!
でもとりま腕痛い。手当てしても痛いものは痛い。
ってか立ちたいんだけど。流石に織田作に支えられてなくても立てると思うんだけど。
『織田作、いい加減離してくれね?』
「駄目だ。」
……………………解せぬ。
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Neon@寝苑☆歌い手好き(プロフ) - 端賀さん» ういっす (2018年7月8日 11時) (レス) id: 6cb15526c0 (このIDを非表示/違反報告)
端賀 - Neon@寝苑☆歌い手好きさん» コメ欄を荒らすでない (2018年7月8日 11時) (レス) id: 9403d00418 (このIDを非表示/違反報告)
Neon@寝苑☆歌い手好き(プロフ) - 端賀さん» どやった上に更にドヤる事(今作った←) (2018年7月8日 11時) (レス) id: 6cb15526c0 (このIDを非表示/違反報告)
端賀 - Neon@寝苑☆歌い手好きさん» どやどやってなんや (2018年7月8日 11時) (レス) id: 9403d00418 (このIDを非表示/違反報告)
Neon@寝苑☆歌い手好き(プロフ) - 端賀さん» うへへ← どやどや! (2018年7月8日 11時) (レス) id: 6cb15526c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:端賀 | 作成日時:2018年5月25日 23時