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「ルイーズって、誰のこと?」
そうきくと皆顔を見合わせる。
「僕、Aっていうの…」
「A?こりゃあたまげた…あのちんちくりんがなあ…。ルイーズそっくりじゃねえか」
そっくり。
アッシュのパパが言ってた。僕はママそっくりだって…。
「ルイーズって、ママの名前?」
「ああ、そうさ…って、何でそんな事聞くんだ?おまえの母ちゃんの名前だろ?」
おじさんたちは顔を見合わせたり首を傾げたり。
「アッシュのパパがね、強盗にあって、皆死んじゃったって言ってた。僕は行方不明になってたって」
「ああ、そうだ。オレたちもそう聞いたんだ…強盗にあって、皆死んじまったって…ただおまえだけが行方不明で連れて行かれたんじゃねえかって話だった…」
アッシュのパパと言ってたことと同じだ。
「…その言い方だと何も覚えてねえのか?」
「…うん…」
「そうか…可愛そうにな」
おじさんが僕の頭に手をおいてぽんぽんと撫でる。
そうしたら後ろからアッシュの声が聞こえた。
「まだ話し中か?」
「ううん、終わったよ。ありがとうおじさん」
「ああ」
お礼を言っておじさんたちと別れた。
もっと聞きたいことはあったけど、アッシュと「直ぐに戻る」って約束したから戻らなくちゃ。
でもアッシュはお店には戻らなかった。
お店とは全然違う方向に行ってて、僕はただそれについていった。
誰が僕の家族を殺したの?
どうして殺したの?
お金が欲しかったから?
皆苦しかったよね…。
死ぬってどんな感覚なんだろう。
どうして僕だけ生き残っちゃったのかな…。
「どうした?」
「?」
「泣きそうじゃねえか」
目を触ったけど涙は出ていなかった。
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オチャネコ(プロフ) - はんなさん» ありがとうございます!主人公の性格はきっと好き嫌いが出ると思っていたのですが、そう言ってもらえて嬉しいです(*´・ω・)完結までかけるように頑張ろうと思います♪ (2019年1月9日 18時) (レス) id: 2284090fb1 (このIDを非表示/違反報告)
はんな - 主人公君何とも言えない可愛さ…この先のアッシュとの関係もどうなるのか楽しみです!お話もすごく面白いですし、なんとか完結まで頑張ってください!応援してます! (2019年1月8日 22時) (レス) id: b99f79b3ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オチャネコ | 作成日時:2019年1月8日 18時