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「おやじがどこへ行ったか心当たりはないのかよ」
「…別荘や知人の家や心あたりはすべて調べました…でも大学にも父自ら休暇届が出されていて…まったく連絡がとれないのです」
ユーシスのパパはどうしてユーシスに何も言わずに行っちゃったの?
どこか行くときは、教えてあげなきゃ心配しちゃうよ。
「なるほど…じゃあ少なくもと誘拐ではないわけか…」
「いったい何があったんです?!あなた方は知ってるんですか?あなたがたはどういう人たちなんです?!」
焦ったようにユーシスがたくさん質問してくる。
だけどマックスは答えに困ってるみたいで言葉をつまらせていた。
「おい」
アッシュが部屋の奥に進んでいって、こっちに振り返る。
「あれは博士のか?」
「え?」
彼が指を指しているのは机の上に置かれているパソコンだった。
「だと思います…この部屋は父しか入れないので」
「こいつから何か情報が引き出せないかな」
「そうか…!やってみようよ!」
エイジが楽しそうに言うと、後ろに居たマックスとイベの顔色が悪くなる。
「パ、パソコンが扱えるのか?!」
「扱えないの?!」
皆でパソコンの近くに集まって画面を覗き込んだ。
アッシュは慣れた手付きでパソコンを起動して、板みたいなのを指で触ると文字が画面に出てくる。
実は僕もパソコンは扱えない。
物自体は知ってるけど、パパがパソコンはしなくていいっていってたし
スマートフォンっていうのも持ってない。
だからいつも電話したりするのはおじさんたちだったし、アッシュが遊びにおいでって言ってくれたときも、自分で連絡が出来なかった。
「これだけ書斎をひっかきまわしてるのに、だれもこいつにさわった跡がないってのも不思議だよな」
パソコンってなんだか目がちかちがするね。
あんまり長い時間見てたら目が痛くなりそう。
「”プロ”ならこいつを見逃すはずはない…うまくすれば情報の宝庫なんだ。もっともそこのおっさん方みたいだってんなら話は別だけど?」
「あの…お食事の用意ができておりますが…」
まだ覗き込んでたら、おばあちゃんがご飯が出来たって教えに来てくれた。
部屋を出てリビングに着くと、テーブルいっぱいに料理が並べられていた。
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オチャネコ(プロフ) - はんなさん» ありがとうございます!主人公の性格はきっと好き嫌いが出ると思っていたのですが、そう言ってもらえて嬉しいです(*´・ω・)完結までかけるように頑張ろうと思います♪ (2019年1月9日 18時) (レス) id: 2284090fb1 (このIDを非表示/違反報告)
はんな - 主人公君何とも言えない可愛さ…この先のアッシュとの関係もどうなるのか楽しみです!お話もすごく面白いですし、なんとか完結まで頑張ってください!応援してます! (2019年1月8日 22時) (レス) id: b99f79b3ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オチャネコ | 作成日時:2019年1月8日 18時