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『 ご飯作ったよ〜 』
「 ん… ありがと 」
『 寝てていいよ、食べられる時に食べて 』
「 … 起きる、だからまだ居て 」
『 うん、まだ居るよ 』
弱々しいジェシーを見るのは久しぶり。
目を擦りながら起き上がるジェシーは子供みたい。
『 今から食べる？ 』
「 少し食べたい 」
『 わかった 』
普通のご飯も作ったけど、
まだキツそうだし食べやすいお粥を渡した。
冷ましてて良かった。
さすがにあーんまではしてあげない。笑
ふーふーしながら食べるジェシーが可愛くて
なんか笑いが出てきた。
「 なぁに笑ってんの 」
『 いや、子供みたいだなぁって 』
「 うるさいなぁ... 笑 」
幸せすぎて怖いな。
「 Aのご飯毎日食べたいね 」
『 えっ、？ 』
「 慎太郎と俺ら3人で住んでさ、慎太郎掃除担当でAは料理担当、俺は散らかしと味見担当ね 」
『 冗談言う元気あるなら大丈夫だね！ 』
あー、期待した私バカみたい。
そりゃそうだ、3人でだよね、普通に考えて。
でもその暮らしも楽しそうだな。
「 もうこんな時間か、泊まる？ 」
『 ...いや、帰るよ、移ったらまた2人に看病してもらうことになるしね 』
「 確かに笑 一人で帰れる？大丈夫？ 」
『 大丈夫だよ、まだ人通りも多い時間だし 』
「 暗い道は電話してきて良いからね 」
『 ありがとう笑 ご飯他にも作り置きしてるからお腹空いたら食べなね。早く治してよ〜？ 』
「 ありがとう、マジで助かった！ 」
ジェシーの優しさは時々傷を抉る。
泊まる？とか電話して良いからとか、
ジェシーは特に深い意味は無いんだろうけど
その一言一言が私の気持ちを膨らませていく。
甘えたいけど、甘えたらもう後戻り出来なくなりそう。
ジェシーの家を出て、電車に乗って帰る。
今日はカフェラテ飲めなかったなぁ、と
少し寂しい気持ちになりながらカフェの前を通る。
まあ、明日飲めるし。
今日はインスタントで我慢だなぁと
拗ねた子供みたいにトボトボ歩く。
「 Aさん！ 」
『 松村さん？！ 』
家の目の前で呼び止められた。
髪も呼吸も乱れてて走ったんだなと分かった。
『 どうしたんですか？ 』
「 今日、朝会えると、...思ってて、でも、」
『 あぁ一旦呼吸整えてください！ 』
松村さんの背中が擦りながら落ち着くまで待った。
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作者名：しろ | 作成日時：2023年9月16日 3時
