# 3 ページ3
-
何とか電車に間に合い乗り込むと、
すぐ後にジェシーが乗ってきた。
「 あっぶねぇ、ギリギリじゃん、アハハ！ 」
『 え、ジェシー？ 』
「 さっき走ってるA見付けて追い掛けてたのに気付かないんだもん笑 」
『 ごめん焦ってて笑 てかジェシーなんでこの駅に？ 』
「 昨日妹が俺の家に忘れ物してさ、この駅にいるって言うから朝から届けに来てあげたの、優しい？ 」
『 うん、すっごい優しいけど、自分で優しい？って聞くのはアホだよ笑 』
「 だはっ！アホはひどいな笑笑 」
これでも電車だからヒソヒソと話してるんだけど、ジェシーの笑い声が大きくて全然ヒソヒソにならないのはいつもの事。笑
ジェシーは私の同僚で、高校、大学と一緒に過ごしてきた。
そう、私の好きな人はこのお調子者。
これとあと慎太郎の3人でいつも学生時代から今まで一緒に過ごしてるんだけど、慎太郎は私の恋心に気付いてる。
でも私は私の力で頑張りたいからってサポートはして貰わずに普通に友達として、同僚として過ごしてもらってる。
やっと会社の最寄り駅に着き満員電車のギュウギュウ詰めから解放された。
『 うわっ！』
「 お、大丈夫？ 」
人混みに揉まれて誰かの肩が当たってよろけてしまった。
私の手を握って支えてくれるジェシー。
ほんっとに、ずるいよね。
いつもふざけてるくせに、こういう時は紳士なんだから。
会社に着くなり
「 おっはよー！ 」
元気な慎太郎の声で就業の幕が開ける。
-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 347人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しろ | 作成日時：2023年9月16日 3時
