Addiction - キミ中毒 - (ページ16)

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『ん... 』

気が付けば外は少し明るくなっていた。

居酒屋を出てジェシーに送ってもらった所で
記憶が途絶えてしまってる。

私は何故かジェシーの腕の中に居る。

どういう状況 ...？

慎太郎と3人で酔い潰れ一緒に雑魚寝することはたまにあるけど、こんな風に2人でベッドに寝て、しかも抱き締められてるなんて今までないし、

まあジェシーも結構飲んでたから、あのあと私のベッドで寝ちゃって今は抱き枕と勘違いしてるんだろう。

でも、なんだか嬉しくて、もう少し寝たフリをする。

胸に顔を埋めて私からも抱き締める。

ジェシーってこんなに大きかったっけ、
すっぽりと包み込まれてすごく心地が良い。

もう少しだけ、

あと少しだけ、

寝たフリをしてるうちに私は二度寝してしまっていた。

.
.

おでこに感触を感じて目を覚ます。

『ん...？』

「あ、起きた、おはよ」

『おはよう、って近いな』

目を開けると顔が近くて思わずジェシーの目を塞いだ。

「なぁんで俺の目塞ぐんだよ！笑」

『じっと見すぎなんだよ！笑』

私はまだジェシーの腕の中に居た。
起こさないようにしてくれてたのかな。

『腕痛いでしょ、ごめんごめん』

「全然、まだこうしてて良いよ」

『ちょっ』

起き上がろうとするとそれを阻止するように
ぎゅうっと抱き締められた。

『寝ぼけてる？』

「うん、多分ね」

『１＋１は？』

「５」

『ダメだこりゃ』

私も嫌ではないし、むしろこうして居たいから
特に何も言わず抱き締められたまま時が過ぎた。

抱き締められるって幸せなんだなぁ。
一気に疲れが吹き飛ぶ感覚。

『お腹空いたね』

「確かに」

『お風呂入ってコンビニ行く？』

「そうしよ！俺先に入ろ〜」

『ちょい、家主優先だろそこは笑』

少しだけ、ジェシーの恋人になれた気分だった。

それからはお互いいつも通りの幼馴染に戻った。

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