# 15 ¦ Jesse side ページ15
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「 俺帰るからね〜？大丈夫？ 」
『 だめ、まだ帰るな 』
「 めっちゃ酔ってんじゃん笑 」
久しぶりにこんなA見た。
いつもは俺らの世話役な感じでしっかりしてるのに。
『 ジェシー、お水ちょうだい 』
「 はいはい笑 」
冷蔵庫からペットボトルを取り出して渡すと
力が入らないのか全然蓋を開けられてない。
そのペットボトルをもらって開けてあげると
嬉しそうに『 ありがとう 』って言うA。
こういう子供みたいなところも好きなんだよね。
好きって言っても、俺とAと慎太郎は幼馴染だし
恋愛関係になることはないと思う。
仕事の服のままベッドにダイブするもんだから
上着だけ脱がせてあげる。
『 一緒に寝よ 』
そのままぐいっと腕を引かれてAの隣に寝転がる。
こんなこと他の男にもしてるじゃないかって心配。
自分では気付いてないみたいだけど
Aは可愛いし無意識で男が好きな仕草ばかりする。
慎太郎と俺は言わばAのボデーガード笑
ガタイのいい俺らがそばに居れば狙われないもんね。
寝息を立てるAの髪をそっと撫でる。
『 ほくと… 』
ほくと...？誰かの名前？
戸惑っていると、部屋のチャイムが鳴る。
こんな時間に誰だ？
「 はい、あっ 」
「 え...あっ、この前Aさんと居酒屋に居た...？ 」
「 そうです、えっとー、Aが通ってるカフェの？ 」
「 はい、松村北斗って言います 」
「 北斗... 俺ジェシーです。A寝ちゃってるんで、良かったらまた明日来てあげてください、それじゃ 」
北斗、その名前を聞いて、なんだか腹が立って
冷たくあしらってしまった。
Aが元気無い理由は多分この人のせいだ。
寝言で名前呼ぶなんてどんだけ好きなんだよ...笑
俺はAのおでこにちゅっとキスをした。
これはただの、おやすみの挨拶。
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作者名：しろ | 作成日時：2023年9月16日 3時
