episode 22 ページ22
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Taiga side ＿
現場に着くと珍しく樹が一番に楽屋に居た。
「 きょもおはよ 」
『 おはよ 』
「 あの後どうだった？ 」
『 あ、そうじゃん、なんで昨日帰ったの？ 』
「 きょもがAちゃんに会いたそうだったから 」
『 まあおかげで俺の家に誘えたけど 』
「 え、家行ったの？付き合ったってこと？ 」
『 いや、付き合ってはない、でも合鍵渡した 』
「 待って待ってどういう事？好きって言ってあげてないの？ 」
『 …言ってないな 』
「 それ女の子不安にさせるやつじゃん、きょもサイテー」
『 まだ2回しか会ってない相手に好きとか… 』
「 いやまだ2回しか会ってないのに合鍵渡す方がおかしいじゃん 」
『 それもそうか。でもAちゃん好きな人いるし 』
「 俺のこと？ 」
『 うん、樹推しって言ってたじゃん 』
「 まだその段階か〜 」
『 へ？ 』
「 いや、でも俺が奪う前にきょものものにしときなね 」
『 奪うなよ笑 』
笑って過ごしたけど、内心バックバク。
樹が本気出したら勝てるわけないし。
でも、好きって伝えたら
もう会ってくれない気がして怖いんだよ。
本気で人を好きになったことなんてないし、
正直まだこれが恋なのかも分からない。
これが恋なのかも分からないのに
好きっていうのは無責任な気がして。
ただの汚い独占欲なのかもしれないし。
でも合鍵渡したのは一応その好きをアピールするためだし、俺なりに分かりやすくアピールしたつもりなんだけど…
一番相談したい樹はAちゃんのこと狙ってるし。
もうどうしたらいいか分かんねー…
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作者名：しろ | 作成日時：2023年9月14日 1時
