episode 21 ページ21
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大我くんは暫くして身支度を済ませて仕事へ向かった。
ある程度のルームツアーをしてもらったけど、
まだ寝惚けてるのか状況が把握出来ない。
一旦、一旦ね、なっちゃんに相談しよう。
スマホを取り出し、なっちゃんに電話を掛けようとすると、大我くんから連絡が来ていた。
《 帰らなくてもいいよ 》
だって。
なになになになになに？！
今日も泊まっていいってこと？
それともなんか、夏目漱石的なことで遠回しに何か伝えてる？
帰らなくてもいいよって何？
ﾌﾟﾙﾙ＿
「 もしもし 」
『 なっちゃん助けて！ 』
「 え、どどどうした？！」
事の経緯を全て説明した。
なっちゃんは頭がいいから混乱した私の語彙でも通じてくれる。
「 Aはさ、京本さんの事が好きってことで間違いないんだね？」
『 はい、間違いないです 』
「 それは本当に推しとしてじゃなくて恋愛的な、彼氏になってほしいとか、そっち系の？拝む系じゃなくて？」
『 はい。いや、もちろん推しとしても好きだよ？でも今までの好きとはまた違うっていうか。』
「 私はAに傷付いてほしくない。でも、自分の気持ちに正直になるのもアリだと思うよ。もう大人なんだし、そこから始まる恋愛だってあるよ。しかも合鍵もらってんでしょ？ 」
『 そこが不思議なんだよね、好きって言われてないし付き合ってもないのに合鍵くれた。もしかして、大我くんって女遊び激しいとか？！』
「 それはないだろうね〜 それなら逆に合鍵くれないよ 」
第三者からの意見って本当に大事だなと気付かされた、と同時に本当に本当になっちゃん大好きだ〜〜〜！！！
「 A、今しか出来ないこともあるんだから、全力で楽しみな！ 」
『 なっちゃん、、ありがとう 泣 』
「 因みに京本さんにはAが京本さん推しだって言ってるの？」
『 ん〜、あ……言ってない、むしろ樹くん推しって言ってる 』
「 おぉ、激アツ展開キタコレ 」
『 どういうこと？！ 』
「 ごめーん私もう出掛ける時間だから、んじゃ！ 」
ブチッと電話が切られた。
激アツ展開ってどうことよ。
確かに京本担とは伝えてなかったけどさぁ、
それとこれに何の関係が？！
分からなさすぎる。
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作者名：しろ | 作成日時：2023年9月14日 1時
