episode 17 ページ17
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「 Aちゃんさ、俺の家来ない？ 」
『 え？ 』
「 ここだと落ち着かない 」
『 ま、まあ、確かに… 』
またまた急すぎる誘い。
大我くんは私をどうしたいの？どう思ってるの？
聞きたいけど、こういう時は言葉が喉に詰まる。
てか、どこが奥手なんだ！
家にまで誘われて、まあ断れない私も私だな。
店を出てタクシーを拾って移動する。
身バレしないよう細心の注意を払いながら家まで向かった。
そこは想像よりも大きくて広くて
さすが……と呆気に取られてしまった。
中に入ると綺麗に揃えられた靴。
オシャレな絵。想像してた通りの家だった。
まさに 京本大我 って感じ。
いや何言ってるんだろ、本物の京本邸に入れるのが嬉しくて興奮してしまってる。こういう所はちゃんとヲタクだ。
「 あんまジロジロ見られると恥ずかしいな笑 」
『 ごめんなさい！ 』
「 いや、冗談、むしろ見て、俺のことも 」
『 えっ 』
ぷはっ と顔をクシャっとさせながら笑う大我くん。
本当に心が読めない。
ヲタクの私を面白がって家に招いたのか、
はたまた、何か理由があって… ？
「 ソファ座って待ってて、お酒が良い？コーヒー？お水？ 」
『 大我くんは何飲むんですか？ 』
「 ん〜 飲み足りないからお酒かな 」
『 じゃあ、私も 』
「 ワインしかないけど、大丈夫？ 」
『 大丈夫です！ 』
これ、Aちゃん好きだと思うな〜 なんて楽しそうにワインのボトルを持ってきた。甘くてフルーティーな白ワインなんだそう。
おつまみをお皿に綺麗に盛り付けて、ソファで隣同士座って、グラスにワインを注いで乾杯。
幸せすぎる空間。
時が止まればいいのに。
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作者名：しろ | 作成日時：2023年9月14日 1時
