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30話 ページ31

「徒歩で隣町にでも買いに行ってた?」


「最寄りのコンビニです」



煙草が2カートン入った袋を引っ提げながら
諸伏くんの正面にしゃがみ込む


「諸伏君に朗報」


「朗報?」


「なんと赤井さん、完璧に誤魔化してくれたみたいだよ。」


「まさか...赤井さんと会ってたのか!?」


「GPSで家バレして煙草買いに行ったら拉致されました」


これってちゃんと犯罪だよね


「(人1)さんに何も無くて良かった...」



「正当防衛はするから大丈夫だよ」



「そういうことじゃないんだけど....まぁいいか」



とりあえず上着を脱いでハンガーに掛け
座り込んでた諸伏君とソファに座り直した


「そういえば酔いは?残ってない?」


「俺、寝ればスッキリ酒抜けるから大丈夫。なんだけど」


「?」


「部屋に戻った記憶ないんだよね」


「私が運んだ」


「えっ」


「抱っこして運んでベッドに投げた」


「...お手数おかけしました...」


今度こそ頭を抱えた諸伏君を横目に
欠伸を噛み殺す


「そういえば(人1)さん寝てないよな」


「そう、正直今すぐ寝たい」


「お店は?休めるなら休んだ方が良いと思うけど」


「そうする、特に今日の依頼もないし。」


寝れるとわかると
次から次へと欠伸が込み上げてくる


「諸伏君も一緒に二度寝する?」


「は!?」


「どうせ今まで多忙な毎日送ってただろうし、今ぐらい惰眠を貪っても誰も怒らないでしょ」


「いや、そうかもしれない、けど」


「ほらほら寝ちゃえ寝ちゃえ」


「からかってるだろ(人1)さん...」


別にからかってる?何が?
何故か諸伏君の顔が赤みを帯びている


寝室に向かうため2階に上がると
ブツブツ何か言いながら後ろを着いてきた

「じゃ、おやすみ諸伏君」


部屋の前で別れようとすると
彼はキョトンとしていた


「え、あ一緒にって...」


「何を....あぁそういうことね」


この男、一緒に寝ようと誘われたと勘違いしたんだな
とそれまでの言動で気づく


だから照れてたのか


「一緒に寝るかと思った?」


「はっ、違うよ!」


そして彼も自分が勘違いしていた事に気付いたんだろう
更に赤面している


「じゃあ一緒に寝ないの?」


そう畳み掛けると
唇を噛み締め、恥ずかしさで死にそうです
という顔をする

思春期か


「もういいから!(人1)さんおやすみ!いっぱい寝ろよ!」


早口で捲し立て
大股でゲストルームを向かい
大きな音を立てて扉が閉まった


からかいすぎたか

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の! - 続きが気になります!更新楽しみにしてます…! (5月15日 0時) (レス) @page50 id: 12a63fcd20 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - すごく面白くて更新楽しみにしてます😆応援してます💪✨ (5月14日 20時) (レス) id: 8d8bcc3d80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鮫のこ | 作成日時:2023年5月7日 0時

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