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21話 ページ22

そして1番の本題に入る


「自分の家にも帰れない、下手に外に出れない」


「そこは何とかしてみる...」


「出来るの?」


そうつっこむと押し黙る

もし死んだことになっていたら?

その方が都合が良かったのなら
下手にこちらから警察組織に接触を図るのもまずいだろう


運良く警察官の友達が2人いる
何か困ったら助言を求めることも出来るだろう


問題が起きたらその時考えようそうしよう


「とりあえずここに住みなよ」


「ここに?」


「結果私が助けたのは変わらないし、そのまま放り出すことはしないよ。家広いし、部屋も空いてるし。
何より目の届く範囲にいてくれた方が都合いい。」


悪くない提案だと思う

その提案に、諸伏君は俯いた


「どうしてそこまでしてくれるんだ?」


俯いたままの状態で私に問いかける


「善人の友達をがっかりさせたくないから」


助けた理由なんてそれだけ


私は意外とあの二人のことが好きらしい


「(人1)さん」


俯いてた顔があがると
ずっと強ばっていた表情が
心做しか緩んでいた



「俺を救ってくれてありがとう、あと、これからお世話になります」


「こちらこそよろしくお願いします」


手出したら終いまで


自分から面倒事にザブザブ浸かっていってる事から
もう目を背けた






諸伏視点



「先にシャワー浴びてきなよ、汚れてるんだし。」


(人1)さんにそう言われ
引っ張り出してきてくれた男物の着替えを手に

案内された浴室へ向かった


熱いお湯を浴びると
自分の体が冷えきっていたことに気づいた


そのまま今の今まで
起こったことを頭の中で整理していく

気がかりなのは
ゼロのこと

そして赤井秀一と名乗った
組織のライ


(人1)さんが言うには赤井さんに
上手いこと誤魔化せと伝えたらしく

自分がどう処理されてるのか
俺には判断できない


これも追々考えなければいけない

時間はたっぷりある
(人1)さんには感謝してもしきれない



「変わってなかったなぁ」


あの高校生の時以来
全く関わりのなかった(人1)さんとまた会えたことが
今は嬉しかった


ほぼ接点はなかったが
記憶にははっきり残ってる


桜の木の下で
イヤホンを片耳にしながら
1人座って静かに目を閉じる横顔を


俺は時間が止まったように見つめていた事があった


ゼロには初恋だなんだとからかわれていたが





諸伏視点終

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の! - 続きが気になります!更新楽しみにしてます…! (5月15日 0時) (レス) @page50 id: 12a63fcd20 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - すごく面白くて更新楽しみにしてます😆応援してます💪✨ (5月14日 20時) (レス) id: 8d8bcc3d80 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鮫のこ | 作成日時:2023年5月7日 0時

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