19話 ページ20
銃弾よりも私の方が早い
無事携帯を貫通した弾は
肉体に突き刺さる前に宙を切った
スコッチさんをコンクリートの床に倒し
持っていた拳銃もついでに取り上げた
後ろにいる赤井さんに
取り上げた拳銃を渡す
「そんな危ない物、うっかり抜かれるくらいだったら持たない方がいいと思いますよ」
これは八つ当たりである
そして耳元に一瞬寄って囁く
「頑張って誤魔化せ」
スコッチさんの胸ポケットから
使い物にならなくなった携帯を取りだし
そこら辺に放る
「死にたいなら一緒に死んだげる」
倒れたままの状態から
胸倉を引っ張って立たせた
そしてそのまま引き摺るように歩いていき
ビルの淵に足をかける
「まっ」
誰かの止めるような声が聞こえるが
足はもう地についていない
人間の重さが
重力に従って真っ逆さまに落ちていく
地上とこんにちはをする気は
更々無い
片手で印を組み
自宅目掛けて飛ぶ
左手に抱えてる彼も一緒に
また面倒事に足を突っ込んだ
いやもう全身突っ込んでるまずい
平穏な生活のままでいたかった
「生きてる？」
自宅につきすぐに
カーペットに下ろした彼に声をかける
なんだかどこかで見た気がする様な
しないような顔がこちらを見つめている
「ここは...？」
「我が家」
「なにがどうなって...」
「今必要なことはお話することかぁ」
とりあえず台所に向かいお茶を淹れる
屋外の寒さもあり
普段より熱めのお湯を茶葉に注いだ
リビングのソファに座るように勧めると
戸惑いながらも大人しく座ってくれた
「まずは自己紹介かな、お兄さんが名乗れないなら名乗らなくていいから。
(人1)ですよろしく。」
「(人1)...？(人1)Aか...？」
「げ、知り合いでしたっけ」
どうやら私を知ってるらしい
流石に失礼かと思い向かいに座る人物を
思い出そうとしてみるが
まずい思い出せない
そんな私を知ってか知らずか
彼はまた口を開く
「俺は...いや」
「いや言えないならいいって」
「諸伏景光です」
絶対本名じゃん
スコッチはどこいった
その後淡々と諸伏さんは話していく
聞けばある組織にスコッチという名前で潜入していた
警視庁公安部に所属する警察官らしい
その潜入が組織にバレ
情報の漏洩を防ぐため
携帯とともに自決を決めた
そんな場面に
また偶然私は居合わせてしまったらしい
最近お天気お姉さんの占い見ないようにしてたのに
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の！ - 続きが気になります！更新楽しみにしてます…！ (5月15日 0時) (
レス) @page50 id: 12a63fcd20 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - すごく面白くて更新楽しみにしてます😆応援してます💪✨ (5月14日 20時) (レス) id: 8d8bcc3d80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鮫のこ | 作成日時：2023年5月7日 0時
