10話 ページ11
爆弾が無事爆発し
わざと中途半端に張った結界のおかげで
全員軽傷、衝撃による気絶で
あの爆発でこの負傷の程度は
奇跡としか言いようがないらしい
だろうな
私と言えば一番軽症だった
痛いのは嫌だし
強度の強い結界を張らせてもらった
病院で入院している間
何回か事情聴取を受けたが
隊員の人達が重なって守ってくれたので
とか何とか適当なことをいって
不運にも巻き込まれた一般人として
扱ってくれた
面倒臭いことにならずに済んだ
あんな一瞬の瀬戸際でも
自己愛の強さを優先する自分は
本当に図太くなったなと感心する
そして無事退院し
いつもの日常に戻った
残念なことに
携帯が爆発でおじゃんになった為
新しく買い替えた
あの2人からメールが届くことも無くなり
ほっとしている
寒いなぁ
今日は鍋にでもしようかな
呑気なことを考えながら
普通の日常が戻ってきたことを
喜んでいた
「ごめんくださーい」
店のベルが鳴り
珍しい来客を知らせる
「はーいいらっしゃいま」
1番会いたくなかった人物が
目の前にいた
「んーー聞きたいこといっぱいあんだけどさ、お茶でもどうよ(人1)ちゃん」
頬にガーゼを当て
所々に小さい瘡蓋がある
萩原君が立っていた
「はぁ」
顔を見て溜息つくのも許して欲しい
骨董品店の裏にある部屋で
テーブル一つ挟んで向かいに萩原君が座る
私が淹れたお茶を飲みつつ
視線は私からずれることは無い
「で、まず聞きたいんだけど」
「はあ」
「この前の事件なんだけど」
「へえ」
間抜けな相槌も出る出る
「(人1)ちゃん、あそこにいたのは偶然？」
「偶然だね」
偶然あそこに居て偶然巻き込まれたパンピーです
なんて言っても帰ってくれなさそうなので
余計な事を言わないように簡潔に返答する
尋問か？
「じゃあ本命ね、どうやって俺達を助けたの？」
何もしてないよ、奇跡的に全員無事って警察の方いってたけど？
ここで求められてるのは
きっとそんなしらの切り方では無いんだろう
彼はほぼ確信を持って私が何かしたと思って問うている
「それ聞いてどうするの？」
「俺達があの現場で無事だったのか考えてたんだけど、仮説があまりにも非現実的だったから。
でもその非現実的なことが現実にならなきゃありえない事が目の前で起こっちゃったからさ、」
もし俺の思った通り助けてくれたのが(人1)ちゃんだったとしたら
感謝がしたい
初めて見る真剣な目をしてそう言う
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の！ - 続きが気になります！更新楽しみにしてます…！ (5月15日 0時) (
レス) @page50 id: 12a63fcd20 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - すごく面白くて更新楽しみにしてます😆応援してます💪✨ (5月14日 20時) (レス) id: 8d8bcc3d80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鮫のこ | 作成日時：2023年5月7日 0時
