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第44話 ページ46

牢屋からAが逃げ出した頃、広場では死刑執行人が取っ手を引いていた。ジャックの体が真っ逆さまに落ちていく。

と、その時。

ウィルが剣を素早くジャックの足元の板に投げて突き刺した。僅かながらも足場ができたジャックは細い剣の上でバランスを取ろうとする。だが、ロープが着々と彼の口を締めていっていた。会場がどよめく中、ウィルは絞首台の方へと向かっていった。そして執行人を相手に戦うが、手強くてなかなか倒せない。

早くしないと、ジャックが窒息してしまいそうだ__そうウィルが焦っていた、その瞬間。


ズガァアン!



銃声が響き、ジャックの首を締めていたロープが切れた。少しずれていたらジャックの頭が吹っ飛んでいたであろうにも関わらず命中させた名手は誰だろうと全員が上を見る。すると見張り台の上に、黒いマントに身を包んだ人影が見えた。


「あいつを撃て!」


ノリントンがすぐさま命令するが、黒いマントの謎の人物はすぐに姿を消してしまった。その間にウィルとジャックは力を合わせ衛兵達を倒しながら高台の方へと走っていく。だが、敵の数が多すぎた。二人はすぐに衛兵達にとり囲まれ、ノリントンが剣をウィルに向けながら口を開く。


「どこかの愚か者が脱走を手助けするかと思ったが、まさかお前とはな。」

「無罪放免にしてやったのに。そいつと運命を共にするのか?海賊だぞ!」


スワン総督がそう言うと、ウィルはきっぱりと答えた。


「でもいい奴です!」

「己を見失ったか、ターナー。」

「何とおっしゃろうと、僕は彼の味方です。」


その時、エリザベスもウィルとジャックの方へ歩み寄った。


「__私もです。」


ノリントンとスワン総督が目を丸くし、銃を下ろすように命じた。エリザベスが堂々と彼らを見つめ返すと、ついにノリントンが動揺した声で聞いた。


「それが貴方の心が望んでいる事なのですか。」

「そうです。」


その言葉を聞くと、ノリントンは諦めたような顔をした。するとジャックが陽気に口を開く。


「そうか、こうなって返ってよかったかもしれないな__」

「待て、スパロウ君。」


ノリントンがすぐにジャックを遮った。


「さっきの黒いマントの人物は誰だ?」


その質問に、ジャックはニヤリと笑った。




「_____あんな距離から正確に撃てる奴は一人しかいないぜ、提督さん。」




それを聞くなりウィルが何かを思い出したように目を見開いた、その瞬間。

黒いマントの人物が姿を現した。

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バーツ(プロフ) - 初めまして。今回の作品で改めてパイレーツ・オブ・カリビアンが好きになりました。とても素敵なお話でした。これからも主人公たちの冒険を見れることを心より願っています。 (2023年2月5日 16時) (レス) id: fdda18a68f (このIDを非表示/違反報告)
の〜ん(プロフ) - 初めまして。一昨日金曜ロードショーで映画を見て、また再熱しました!作品の方ですが、読み始めると止まらないくらいとっても面白かったです!素敵な作品に出会えてよかったなと思いました!本当にありがとうございました! (2023年1月22日 23時) (レス) id: b67a47aa93 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - はじめまして!この素晴らしい作品に出会えたことにとても感動しました。とても面白かったです。最高!! (2022年9月12日 13時) (レス) @page36 id: 345a1df315 (このIDを非表示/違反報告)
oceane(プロフ) - つじさん» 初めまして。最後まで読んでくださった上にそう言って頂けて、感謝の気持ちでいっぱいです...!こちらこそ、暖かいお言葉ありがとうございます。 (2021年9月12日 22時) (レス) id: 8c5911a62b (このIDを非表示/違反報告)
つじ(プロフ) - 初めまして、公開から何年もたった今、こうしてこの作品の小説が読めることに感動しました。とても面白かったです、本当にありがとうございました。 (2021年9月12日 3時) (レス) id: 87b029d90b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:oceane | 作成日時:2018年12月19日 21時

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