■夜の空気 ページ47
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一定のリズムで落ちる水滴
その小さな空間をぼんやり眺めて
何を考えるでもなくどれぐらい時が過ぎたんだろう
点滴で入れられる薬
体調が悪いわけでは無いし、別に安静にしてろとも言われていないけれど、いつからか点滴をしている時はあまり病室から出なくなった
単純に点滴スタンドを連れて行くのが
めんどくさいからなのかな
小学生ぐらいの頃までなんて点滴が刺さっていても気にせず遊び回っていたし、動き回り過ぎて怒られたような記憶もあるのにね
今は病室のベッドの上
スマホをいじっていたり、読書してみたり
そんな風に静かに過ごす、それが苦じゃなくなった
読書が好きになったのもいつからだろう?
落ち着くんだよね
一歩も部屋から出ないような日だってある
そんな今日も読書に疲れてふと窓に目が行く
え？もうこんな暗い？
スマホで時間を確認するとまだ16時45分
ついこの間まで18時過ぎても明るかったのに
いつの間にか日が沈むのが随分早くなっていたんだ
夕方特有の真っ暗になる前の紺色に染まっていく
空が綺麗で外の空気を吸いたくなった
夕飯は18時頃だからまだまだ時間がある
読んでいた本をテーブルに置いて
ベッドからおりサンダルをはく
そのまんまふらっと外に行こうとしたけれど
上着着てかないと寒いかな？って気がついて
ベッドの足元に丸まっていたパーカーを軽く羽織る
病室って暑いんだよね、まだ全然半袖でいられるぐらいだからホント外の気温が分からなくなる
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作者名：まめり | 作成日時：2023年10月26日 15時
