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視界も霞むぐらいに降ってくる雨
まさにバケツをひっくり返したような雨ってこんな感じ？なんてまだ少し余裕があったのか頭に浮かぶけど
やっぱり心はザワザワする
ちゃんと帰れるのかな…って
一気に服は濡れていき
びしょ濡れでペタリと肌にまとわりつく
急に寒くなり靴の中も歩くたびに
グッショリと気持ち悪い感覚と重さ
そして少し強めの風が吹くと
どんどん体が冷やされていく
雨が降り過ぎていて
だんだんと空気も吸いづらく感じてくる
ハァハァ…
もう病院は見えているのに
なかなかたどり着けないもどかしさ
寒い…怖いよ…
こんな雨が降るなんて思っても無かったから
心細くてとにかく早く帰りたかった
エントランス前に着くとほっとしたのか
足の力が抜けてしまい膝からガクンと倒れ込む
体を支えきれなくて雨がザーザーと打ち付けている地面に体が吸い込まれてしまう
たまたま雨用の傘ビニールなんかを用意していた
警備員さんがすぐに駆け寄ってくれたけど
上手く話せないし息を吸うのにやっとだし
寒くて体の震えが止まらなくなっていた…
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作者名：まめり | 作成日時：2023年10月26日 15時
