Gelato

■ ページ47

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検査当日



阿部「まず局所麻酔ね」



うつ伏せになり目を瞑る翔太


頭側には翔太に目線を合わせるように
膝立ちで手を握ってくれている康二がいた




麻酔が刺さると翔太の手に少し力が入る


「大丈夫やで、
こーじの手ギュッてしてて良いからな」


翔太は目を開けて分かったと言うように
康二の目をみつめまた目を閉じた




阿部「はい、じゃぁちょっとゴリゴリするよ
今は痛くない？」


翔太「うん…」


怖いのかぎゅっと目をつぶりながらも
ちゃんと答えてくれた



向井「上手、上手、ゆっくーり息しとこうな」



阿部「じゃ、今から採取ね、ちょっとがんばって」



翔太「っいッ…イタッ…」


グッと無理やり引っ張られ続けるような痛みに
奥歯を噛み締め耐えようとして
こーじと握っていた手が少し震えている





阿部「はい、終わり」


ぐったりと力が抜ける翔太


ストレスからか血圧が下がってしまい
手元が冷たくなってしまう





阿部「はい、仰向けになって止血しとこうね
このまま少し安静ね」


顔が少し青白く呼吸も少し浅い



康二が手をさする



「こーんな冷たくなってもーて
大丈夫やからなぁ、もう終わり
ゆっくりしとこうな」





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