Gelato (ページ44)

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■不安ページ44

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トントンと病室の扉を叩く音

ん？蓮かな？

翔太「どーぞー」

入ってきたのは阿部ちゃんだった

翔太「え、どしたの？
わざわざノックなんてして？」

阿部「え、いっつもしてなかったっけ？」

翔太「いっつも勝手に入ってくるじゃん。」

阿部ちゃんはちょっと緊張してそうだった

翔太「何？」

この雰囲気の阿部ちゃんの時は
大体俺にとって嫌な話をしにくる時

阿部「1個しときたい検査があってさ
そのお話に来たんだ。」

翔太「…何？はじめてやるやつ？」

阿部「うん、今までやったこと無かったやつ」

翔太「…うん、」
目で早く続きを話せと促してしまう

阿部「…腰の辺りから注射で
骨髄の液を取る検査なんだけどさ、」

阿部が話し終わらないうちに

翔太「え、それって蓮がしてたやつ…？」

阿部「そう、だね話聞いたことあったかな？」

翔太「ムリ、やんない」
じんわり涙目になっている

阿部「翔太、大事な検査だからさ、
蓮からどんな風に聞いたかわからないんだけどね

ちゃんとはじめに麻酔もするし、すぐ終わるよ
明後日の予定なんだけど
こーじが付いててくれるって」

翔太はムスッとしてどこを見るでもなく
ただ黙っていた

ここでいくらゴネたって予定が変わることが
無いのを知っているから

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