Gelato (ページ38)

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今日の検査室は外来のあるフロアにあるので
そこまで点滴をガラガラさせながら歩く

何も考えずにぽやーっと歩いてた

早く部屋出過ぎたかな？
ちょっとここで休憩

外来の出入り口が見えるソファに座る

色んな人がいる
たまにここに座ってちょっと人間観察的なことするのも良い暇つぶしになるんだよね

置いてあるでかい水槽の金魚に
興味津々な子ども眺めて癒やされ

やっぱり
おばあさんやおじいさんが多いなぁとか思ったり

お見舞いに来てるのか
大きい荷物持った人見ていたり

いつもいる入院フロアにはないザワザワが楽しい

そんな事を思いながら座っていたら

斜め後ろのソファに座る女の子の声が
ふっと耳に入ってしまった

〜
女子高生1「ね、だよねーレベル高いよね」

女子高生2「イケメン、塩顔系？
正面からみたーい」

女子高生1「でもさ、点滴とかしてるって事は
ここ入院してんのかな？」

女子高生2「そうだよね、スウェットだしね
たぶんうちらと同じぐらいなのにね。かわいそー」

女子高生1「学校とか行ってないのかなぁ」

女子高生2「それは羨ましい(笑)」

〜

周りに点滴つけてる人なんて俺しかいない…

俺の事だよな？

一瞬イケメンとか言われてて嬉しくなったのに、
かわいそうとか学校行かなくていいの羨ましいとか勝手にそんな事言われてて一気にモヤモヤした気持ちが広がる

向井「あ、しょっぴー探したで
なーんでこんなとこおるのぉ
ちゃんと検査室来てよー、もー。
ん？どしたん？体調悪い？」

翔太女子高生の方をちらっと睨む
そしてすぐ康二と歩き出した

翔太「康二、行こ」

向井「え、お、おん、どしたんよぉ」

〜
女子高生1「え？うちらの話聞こえてたのかな？
なんか睨まれたよね？」

女子高生2「ね。てかさやっぱイケメンだったね」

女子高生1「それは思った！
あと、看護師さんもイケメンだったよね？」

女子高生2「わかるー」

〜

なんて会話を背に検査室へ歩いた

検査中もむすっとした表情の翔太
康二は理由分からずタジタジするばかり

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