五節 sideシュウ ページ6
音楽室で寝ていたら外はだいぶ暗くなっていた。
迎えを呼ぶのも面倒で歩いて帰っていると、嗅ぎ慣れた匂いに混ざってうっすらと血の香りもしてきた。
「チッ」
行けば面倒事に巻き込まれる事はわかりきっていた。
それでも目の奥でチラつく笑みが意思とは正反対に足を動かす。
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”『……あんた、何してんだ?こんな時間に』”
”『ま、いいんじゃないの?』”
”『めんどうだけど…俺は知り合いをほっとくほど冷たくない』”
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そうして俺は1つ拾った。
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「あのこと話しちゃって良かったのー?」
「さあな」
「まぁ僕らは何も文句言わないけどさ」
隣に居る無神コウを無視して校内に入ると、Aが居た。
「兄さん達、なんて...?」
今までの飄々とした態度とはうって変わって不安げな声色につい口元が緩む。
「梓くんと要?さん、動き出す感じだったよ」
「動き出す?」
「そうそう。Aちゃんを、本気っで取り戻しに来るんじゃない?」
そう言ってアイツを覗き込んだ無神は子供をあやすように頭を撫でる。
「.........A」
「シュ、ウ」
「アンタが一番わかってるだろ。家に戻りたい、兄弟とやり直したいってな」
「そんな」
「Aちゃーん、嘘はダメだよ」
小さく見えるAに近づくと、不安と戸惑いに動く瞳に見上げられる。
「......そろそろ吐き出してもいいんじゃないの」
一瞬躊躇ったがポンと頭に手を添えると、ポロポロと涙を溢した。
声もあげずにただ涙を流すだけで俺たちの言葉に耳を傾ける。
「よしよし、辛かったね〜良く頑張ったよ」
無神の言葉でアイツは弱々しく笑って見せた。
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こんばんはアルムです。
ブラコン10周年おめでとうございます。
好きな作品の10周年…感慨深いですね。
私的にブラコンを知って7年目になります。
ブラコンとディアラバには凄い思い入れがありまして………。
詳しい話はまたあとがきにでも語ります笑
話を読んだ際の感想等、お待ちしております。
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芥川さん芥川先生大好きハァト?(?´▽`?)(プロフ) - コメント失礼します、このふたつの作品を小さい頃にみて好きになった作品なんです。それを、このアプリでまた見れてとてもなんだか嬉しくなりました。内容もとても現実味があってとても好きになりました!思い出させてくれた作品でした、ありがとうございました (2022年10月20日 3時) (レス) @page36 id: e045e2365d (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - ルナさん» 最後までありがとうございました!自分の作品をそう言って頂けて嬉しい限りです...泣 (2020年8月11日 12時) (レス) id: 9fec9f9c9f (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 本当にお話が面白くて、感情移入しすぎて何回も泣いてしまいました笑。ディアラバもブラコンも好きなので読んでいて飽きませんでした。シュウ達の優しさに改めて惚れました笑。本当に面白かったです。 (2020年8月11日 0時) (レス) id: e324944dd9 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - 凛さん» わー!ありがとうございます!!原作も是非見てみてください!(笑) (2020年7月9日 20時) (レス) id: 9fec9f9c9f (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - コメント失礼します!!あまり知らないものだったのですが、最後まで一気に読んじゃいました!!完結お疲れ様でした!!最後の方はなんだかウルウルしちゃいました笑 (2020年7月8日 9時) (レス) id: 2f507e2d7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルム | 作成日時:2020年5月16日 18時