私の家族4【BROTHERSCONFLICT】

五節 ページ28

右京「......昔、Aが火傷したことがあったでしょう」





棗「ああ、湯を沸かしていたやかんをAが触ったんだよな」





雅臣「小さかったから熱いって解らずに触っちゃって大泣きだったよね」





右京「その時の名残でAの右手の中指上部の指紋が爛れているんです。
ライターを中指だけ使わずにつける癖があるなら別ですが、まぁそんな事は有り得ないでしょう。
...なのでこのライターについている指紋の中指に当たるものが全てしっかりと残っているのはあり得ないんです」





あくまで素人なのでプロに頼まないと断言はできませんが。と重ねていった右京兄さん。





侑介「っ、嘘だろ？冗談だよな...？」





絵麻「嘘じゃ、ないです...嘘じゃ...」





「この期に及んで、まだ...！！！」





シュウ「アンタ、もう辞めとけば？」





ユーマ「うっぜえなァ、証拠はもう揃ってンだよ。ウダウダウダウダうるせェな」





コウ「キミがAちゃんを襲わせようと頼んだ相手の全員分言質取っておいてるからね〜」





絵麻「そんな...私は...」





泣きそうな顔で皆を見渡す絵麻さん。





皆は何も言わない。





何も言えない。





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「もう、辞めろよ......絵麻、俺全部聞いてたよ」





静寂を破ったのは椿兄さんだった。

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