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白髪と学校 ページ3

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「僕教師やってるんだけど、その学校来ない?」

妙にチャラけた風貌の彼は教師だった。

「お金も稼げるし、心通う友達も出来るかも!」

後者は別にどうでも良かったが、前者に私は飛びついた。

「お金…?」

母子家庭であり、バイト漬けの私にとって学業とバイトの両方が可能なその学校はとても条件が良い。

しかも、その学校は只の怪しげな宗教学校では無かった。

「呪い」私が見えているキモい生き物。

それを倒してお金にするらしい。

今の学校はどうも居心地が悪かった。

都内有数の底辺校だからか、呪いが蔓延っていのだ。

「行きたい。行ってみたい」

「それじゃあ親御さんと話してきな」

二つ返事で了承したのはいいが、母は了解するのだろうか。と不安がよぎる。

「何?A、話って。」

「私…行きたい高校があるの」

「もう学校は行ってるじゃない。また入学金を支払わせるつもり?」

淡々とそう言う母の頬には手が添えられていた。

苛立っている合図だ。

「入学金支払ったのは私だよ、それに…寮制だけど私学費免除でお金も貰えるんだよ」

「そんなに話が上手い学校あるわけ無いでしょ」

「それがさ、あるの。ねぇ、お願い。そこに通ったら収入も増えるんだよ」

「A!」

突然の大声に肩を震わした。きっと階下にまで響いているだろう。

「貴方まで私を置いていくの?産み落とした恩を知らないで。恩を仇で返しやがって!甚爾さんもそうだった!よくしたのに、アンタが、アンタが…」

響く声に耳を塞ぐ。

癇癪を起こさせてしまった。

もう嫌だ。こんな家。外の方がマシだ。

飛び散る罵声と共に、母の蹴りが飛んできた。

「私がどれだけ、苦労したと思ってるのよ。もう少し、感謝したらどうなの」

脇腹を蹴られ続けて、呻き声が出る。

声にしようと思っても出来ない、鈍い痛みとやるせ無さ。

目を瞑っていると急に冷たい風が頬をすり抜けた。

「あ、君大丈夫?」

空の上だった。

憎むべき→←婿に入る



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作者名: | 作成日時:2024年1月28日 9時

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