また今度 ページ11
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一週間後
私は周りの環境のお陰か、クラスメイトとも馴染め、伏黒とも一定の距離を置けている。
それと後で知った事なのだが、虎杖と野薔薇も六月中に編入した生徒なのだそうだ。
それでも長年一緒にいる様な空気感はどこから仕入れてくるのだろうか。
思わず感心する。
「ちょっと…聞いてるの?A」
「あー…。五条センセーが野薔薇のスカートで女装した話?」
因みに私は順調に任務を進め、今は3級。
最近任務(付き添いも含む)をして思っていることは、思ったより羽振りがいい事だ。
その事を任務中にポロッと溢すと、一緒に任務をした(私が着いてきた)綺麗な三つ編みの女性、冥冥さんは、「お金に意味を見出すのはいい事だ」と言った。
これも後で知った事だが、かなりの守銭奴らしい。
今はスタダ。野薔薇と二人デート中である。
氷の割合が多くなったフラペチーノを啜りつつ、話を聞く。
昨日起きた事件は他学年にも大々的に取り上げられたようだ。
「それにしても、“女装”ってとんだ性癖だね。あのセクハラ教師、訴えていいんじゃない?」
「Aもそう思うわよね!やってたわよ、相手が現代最強じゃなけりゃ」
そして話は移り変わっていき…。
「それにしても、驚きよね、全く。」
「何のこと?」
「何のことって、アレに決まってんじゃない。Aも知ってるでしょ」
大体察してはいるし、そのツッコミが入る事を予想はしていたのだが、反射的にとぼける。
野薔薇はまだ神妙な面持ちで“アレ”の方を見ていた。
そして向き直るとコソコソと言う。
「なんで伏黒がスタダでバイトしてんのよ!」
彼は期待の新人バリスタとなっていた。
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作者名:朧 | 作成日時:2024年1月28日 9時