鬼舞辻無惨の妹１

拾捌　継子のお誘い ページ19

帰り道、私は心の中で盛大にため息をついていた。

これじゃあ私が上弦の前で気絶した腰抜けだって言ったようなものじゃない。

あーもう。気絶した理由わからないとか言わなきゃよかった。

本当の理由言えたらどれだけいいか。

人間のフリして鬼殺隊やるなんてやはり大変だな。

でも私は原作を知っているから。

炭治郎が鬼殺隊に入ることが無惨を倒すための大きな鍵となるのだから。

私はそれを手助けできる立場にいたい。

そして原作で死ぬはずの人を助けたい。

そのためには私が鬼殺隊にいるべきだ。

煉「月霞隊士！！！聞こえてるか？」

うわっ私、まさか煉獄さんのくそデカボイスでさえ聞いてなかったの？

やばい奴じゃん。

『炎柱様、申し訳ございません。』

煉「俺は炎柱の煉獄杏寿郎だ！！炎柱ではなく煉獄でいい！」

声大きいわ。

さっきまでこの声さえ聞こえてなかった自分を信じられないよ。

煉「下弦二体を単独で倒したそうだな！！俺の継子になるといい！」

継子って住み込みなんでしょ。

それは無理だね。

鬼だとばれそうで怖いし、ゆっくりできない。

気持ちは有難いけど。

私が鬼じゃなければ喜んでなったのに。

『あのせっかくのお誘いですが、お断りさせていただきます。』

その後も他の柱が継子にならないかと誘ってきたけど全てお断りした。

柱の人達は私が断っていることに驚いている様子。

さすがに柱になる気は無いからね。

鬼である私が柱になる資格はないよ。

継子ってことは柱に推薦される可能性も高くし。

継子は柱が引退したら引き継ぐことが多い。

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