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「そんな顔するなよ(笑)
好きだったんだ
お前のことがどうしても欲しくて
そんな事をするくらい
好きだったんだ」
ヨンウナの膝のあたりを掴む手が優しく包まれた
「付き合って、結婚
そこまでは筋書き通りだったよ？
だけど...そこからが筋書きとは違った
Aの心は一切こっちを向かなかった
結婚を決めたその時ですら...だろ？
だから、また、専門家に頼んだんだよ
Aとあなたを引き離して欲しいってね」
自嘲的に笑うその人を
憎い...とは思うけど
全て私が起こした事だ
「なるほどな、しつこかった訳だ(笑)
最初っからそれが狙いだったんだなあいつらは」
「そう言う事です
上手くいった！
そう思った
それが...結婚式のあの日
そうじゃ無かった事を思い知らされた
ボロボロになるまで泣き崩れるAと
その手に持たれた写真を見て...
あんな顔...一度も見たことがなかった
入れ物だけ...形だけ手に入れて
中身は貴方の所に置いたままだった」
指で水の入ったグラスの淵を
落ち着きなくなぞりながら
また...口を開いた
可哀想な人
私が...そうしてしまった人
「あの日かけ違えたボタンは
戻ることがなくて
それでも一緒に生活していけば...
子供が出来れば...
そんな事を思って
やっぱりひどいことをし続けた...」
包まれていた手が痛いくらいに握られて
親指で優しく何度もその手を撫ぜられた
「そして..
“子供が出来た”
そう言って
Aは出て行った
それでも、いつか帰ってくると思ってた
だってそうだろ？
お前は...Aは耐えれないだろ？
貧しい暮らしとか
先の見えない人生とか
失礼だけど
その時貴方は兵役で
その先仕事に戻れるかなんて...思ってなかった
そんな貴方より私を選ぶ
そう思ってたんですが...」
「違いましたね」
「そうですね...」
「ごめん...なさい」
それはそれであの人に向かっていった言葉なのか
ヨンウナに向かって言った言葉なのか
自分でも解らなかった
だけど...言うべき言葉が見つからなくて
全て私が巻き起こしたことで
欲しいなら素直にヨンウナを欲しいと言っていれば
この人を傷つけることは無かった
そしてヨンウナの輝く人生に傷をつけることも...
ヨンウナはただ
腕に力を込めて抱き寄せてくれた
「僕こそ...謝らなきゃいけない
割り込んで、居座って
今日...三人を見て吹っ切れたよ
どう見ても...家族だ
僕が成りたかった...家族だよ」
そう言って私達を眩しそうに見つめたんだ
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棚科 - 読み応えのある作品で楽しかったです。ありがとうございました。 (2020年4月2日 4時) (
レス) id: f6cd9b8b46 (このIDを非表示/違反報告)
棚科 - なんだか本場の韓流ドラマをみているようでした。複雑で、じれったくて、(いい意味で！)ため息が出てしまうところとか。そろそろこの押し問答に飽きてきたなーと思った所で場面がガラッと切り替わるところとか。お見事！と思いました。上からですみません。 (2020年4月2日 4時) (レス) id: f6cd9b8b46 (このIDを非表示/違反報告)
マユったん。(プロフ) - ジョンウンペンですがヨンウンと2人の距離感好きなんです。ヨンウンに逢いたくなりました。 (2017年5月8日 14時) (レス) id: 8f101bc657 (このIDを非表示/違反報告)
angieuko(プロフ) - マユさん» コメントありがとうございます^^*そのシーン、私もニヤニヤしながら書いたシーンです( *´艸｀) (2016年3月2日 16時) (レス) id: f2d01e8268 (このIDを非表示/違反報告)
マユ - ジョンウンペンチの私が、ヨンウンに泣かされました。ギュにバレた時、サランの顔みて笑うシーンがツボでした。楽しくて一気に読んでしまいました。 (2016年2月23日 2時) (レス) id: 8f101bc657 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんじゅっこ
| 作成日時：2014年4月9日 8時
