溺れる愛

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RIKUside


その記事には、

THE RAMPAGEのボーカルRIKUと桜庭咲が腕組んで歩いている所を目撃。
その後、二人はタクシーに乗り去っていった。

そう記されていた。



この記事に嘘偽りは無い。
ただ、勘違いしているだけ。

けれど、第三者からすればこう見えていてもおかしくは無い状況だった。




ピコンｯ))
A陸さん、あの記事本当なの? 私は、陸さんの事信じていいの?
陸ごめん。



僕はそう返す事しかできなかった。





HIROさんから呼び出され、事務所に迎えば
予想通り、あの記事についての質問攻め。





HIROさんや社長、メンバーには全て誤解であることを説明し、インスタやツイッター、ブログでも全て誤解であることを公表した。









you side


たまたま入ったコンビニで目に飛び込んで来た
【THE RAMPAGE ボーカル RIKUと人気女優 桜庭咲と熱愛か】
という文字。

恐る恐るその週刊誌を手に取り目を通せば
笑顔で腕を組む陸さんが写っていた。




私は気が付けば
あの記事は本当なのか。
私は陸さんを信じていいのか。
とLINEしていた。


本当のことが知りたかった。

私は遊びだったのか
もう私に飽きてしまったのか

そんな不安が積もる中返ってきた返事は
｢ごめん。｣ の一言。



この一言で私の何かが切れる音がした。

やっぱり一般人と芸能人の恋愛なんて上手くいくはずがなかったのだと





私は溢れ出す涙を誤魔化す為、土砂降りの中傘もささず歩いた。

誤魔化すなんて嘘。
傘を差す気にもなれなかった。


冷たい雨が私の体を冷やす。

今日が休日でよかった。
今の自分じゃ周りに迷惑をかけてしまうだけだから。


今はひとりでいたい。


そんなのは嘘で
誰かこの冷めきった心と身体あたためてほしい



ドンｯ))
『すみません』

前から来るスタイルの良い男性とぶつかってしまった

その男性は私の事避けれたはずなのに



?｢ちゃんと前向いて歩け｣


この声は…

優しくて聞き慣れた声


壱馬…?


『かず、ま…私、私……』

壱｢いいから俺の腕の中で泣け｣



壱馬は、コワレモノを扱うかのように優しくそっと抱きしめた。

その瞬間、何かが崩れた。

私は壱馬の腕の中で子どものように泣き続けた。
壱馬は優しく私の背中を摩った。


私はこんな安心感を求めていたのかもしれない。
あたたかくて優しい温もりを



陸さんと私の関係はバラバラに崩れ、もう元には戻れないのかもしれない

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