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ヒソカside
綺麗な青色のドレス
目を引くその姿を、もっと近くで見たいと思った
サーカスが開演してステージに立った時からそう思った
だから、Aをステージに呼んだ。
あとでマチにサーカスの奴らに怪しまれたらどうするのさって怒られたけど
ライトが当たれば案の定、溜息が出る
会場一帯が彼女の美麗さに目を奪われる
そして彼女は僕には甘いから、無茶を言っても大抵許してくれる。あとですごく怒られるけど
今回もそう
そして確信する
Aの中で、僕は他人でいちばんの存在♡
無垢な笑顔も、悔しくて流す涙も、僕を叱る怒った顔も家族以外を信用しない彼女から考えれば容易なこと
そしてそれを欲しがる存在がとても近くにいること、
イルミの気持ちがよーくわかる
僕の隣で心から笑う彼女を見て、禍々しいオーラを出すクロロ
例えクロロ、キミが僕より先にAと出会っていても、こうはならなかったよ。
だってキミは仲間を連れている、そして盗賊で人のものを奪うことを生業にしている
Aはね、奪われることと暴かれることが酷く恐ろしいんだよ
どんなに上手く隠したつもりでもその瞳の奥に佇むソレを彼女は本能から感じ取るんだよ。
キミはそれを理解しないから彼女に嫌われるんだ。
「(だから僕にはこんなに無防備)」
僕の腕の中におとなしく収まるA
ジッと目を見て離さない彼女の銀色の目
努めて動きを最小限にしている意図を汲む
そして彼女の瞳の僅かな色の変化ともいうべきか、実際には色は変わらないけれど、それくらい些細な変化
「(これ、僕が何をするのか楽しんでるな)」
僕はAの顎を持ち上げた
初めて彼女から視線を外し、その唇を見た
そして顔を寄せる
寸前でキスをやめて、Aを少し強く抱きしめた
そうして耳元で呟く
「あんまり僕で遊ばないでよ♡」
『ふふ、バレた』
「試されるのは慣れてないんだ♡」
『嘘。ノリノリだったわ!』
「まあね♡」
それにこのままキスしたら殴っただろ?と聞けば満面の笑みでもちろんと返ってきた
パッと彼女を離して解放する
けど距離を取らない彼女を不思議に見る
Aはニコッと笑って僕の顔に手を伸ばした
そしてグイッと自分の高さに引っ張り下げて頬にキスをした
「…結局、Aが決めてる♠」
『はは!ご褒美!』
「それ、もっと頑張ったら口にしてくれる?♡」
『それはないかな!』
「残念♡♡」
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逆叉(プロフ) - 初めまして!一気読みしてしまいました…!めっちゃ面白いです!暑い時期ですので、お身体を大切になさって下さい。応援してます! (2020年8月19日 23時) (レス) id: 312e15def1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年6月23日 21時