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「さっき、列車のホームで電話しているのを聞いてしまいました」
『…それが?』
すぎる街並みから目を離さずにその子の話を聞く
「貴女は電話で蜘蛛と旅団という言葉を口にしましたね。
それは幻影旅団のことか?」
『そうかもしれないわね』
「…っ。なら貴女は旅団のメンバーなのか?」
『まさか』
その子の顔を見ればなんとなく理解した
怒りで燃える瞳はひどく綺麗だった
可哀想な子
『私の名前はA・ゾルディック。君は知らないかもしれないけれど、暗殺を生業にしている一族よ。一応闇の世界では名が知れているから、君の仇とのビジネス上のコネクションはある』
「ゾルディック家は有名だろう。馬鹿でも知っている」
『それは光栄だわ。聞こえてしまったことについては否定はしないけれど。
この世界は信用が大事だからね、君には何も教えない』
「どんなことをされても?」
『そうだね。君には到底できないような酷いことをされても教えないよ』
「そうか…」
そう言って落胆するでもなく考え始めた
機内販売が来たので5個買って食べ始めた
「教えなくてもいいから貴女についていってもいいか?」
『…そんなことしても旅団には一生会えないわよ』
「わかっている。けれど、伝説の一族の1人に会えたならそこで別れられるほど潔い性格じゃない。私にそっちの世界を教えてほしい」
『尚のこと断る』
「貴女には何一つとしてメリットがないことは承知の上だ」
『それならこの話は終わりにしてくれないかしら』
5個目のお弁当をカラッと食べ終えて口元を拭く
「着いて行くのはいいんだな…?」
尚も引き下がるなんてしつこい子だ
『…』
じっと私の目を見て離さない
うーん
困った
これはとても
休暇中だし
仕事に関係のあるところには行かない
ヒソカやイルミは不用意に姿は表さないだろうし
いいや放っておこう
着いてこようがなんだろうが
『…ふぅ』
この子の視線から逃れるように窓の景色に視線を戻した
「!!いいってことだな!着いて行くからな!」
『…』
話す気も無いからそのまま黙ったまま終点まで向かった
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逆叉(プロフ) - 初めまして!一気読みしてしまいました…!めっちゃ面白いです!暑い時期ですので、お身体を大切になさって下さい。応援してます! (2020年8月19日 23時) (レス) id: 312e15def1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年6月23日 21時