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『ツボネ、ゴトー』
「「はい」」
すぐそばに控える2人
『どうするの?』
「これは私たちの失態です。責任も対処もこのゴトーが致します。」
『じゃあ、拷問はゴトーがやってね。リストにこの子たちの大切な人書いてあるんでしょ、連れて来て目の前で殺してあげて?それはツボネがやって』
「かしこまりました」
『よかった!よろしくね』
そう言ってにっこり笑った
ツボネとゴトーは速やかに執事2人を連れて執事専用の屋敷へと戻っていった
姉さんは振り返って俺を見た
整った顔はどんな表情でも様になる。
アルカイックな微笑みなんて美人でなければ見逃してる
「別にその場で死んでくれてよかったのに、姉さんは大袈裟なんだよな」
姉さんの持っているナイフを返してと手を伸ばす
それを素直に返してくれた
そして近づいてきて両手で俺の耳を包んできた
「なにしてんの?」
『嫌なことが聞こえないように』
「もう聞こえないから平気だよ」
『でもこうするとあったかくて安心するでしょ?』
姉さんの手を退けようとして伸ばした手は自然と姉さんの耳に伸びていた
「そうだね。俺の声聞こえる?」
『うん。手から伝わって聞こえるよ』
「本当だ」
お互いに塞ぎあった耳
体内で響く声にいつもより姉さんを近く感じる
綺麗で気高くて愛情深い人
そんな美しい人が俺を心から想ってくれる
「俺、これ好きだな」
『あはは、私もだよ』
それだけでいっぱいだった、なにもかも
これだけあればどんな事があっても大丈夫だと思えた
「姉さんはすごいね」
『これ?』
「これもだけど、全部」
『だってイルミのお姉さんだもの』
満面の笑顔でそう言った姉さん
俺もつられて笑った
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逆叉(プロフ) - 初めまして!一気読みしてしまいました…!めっちゃ面白いです!暑い時期ですので、お身体を大切になさって下さい。応援してます! (2020年8月19日 23時) (レス) id: 312e15def1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年6月23日 21時