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その日からAは生まれた家へと帰った
産まれたばかりの自分の弟の面倒をよく見た
そしてわからないことはディルに聞き
だんだんと他の家族にも慣れていった
それから産まれてくる他の弟たちにも執事たちより面倒を見て愛情を注いだ
そして与えられた仕事は完璧にこなして帰ってきた
暗殺の技術も要領良く会得していった
何一つとして手間のかからない完璧な子供
ある日の修行終わり、ゼノお爺様と共におやつ休憩中
「ワシらを恨んどるか?」
あんまんを半分こして頬張るA
特に間をおかずに答えた
『全然!』
「…許せ」
『いいの、ディルがいたもの』
「後継者になりたかったか?」
『絶対嫌よ!私はもう決めてるもの』
「なにをじゃ?」
『私の人生!』
齢10ほどの子供が語ることなのかと疑問だが、ゼノはどんな人生なのか聞く
Aは照れ臭そうに笑って控えめに口を開いた
『私の好きな人と結婚して子供を産んで幸せに生活すること』
暗殺一家の子女の口から出るような言葉とは思えない純情ぶり
はにかみ笑った少女のあどけない可憐さに祖父は胸打たれる
「爺ちゃんは全力で応援するからの」
『ありがとう!』
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逆叉(プロフ) - 初めまして!一気読みしてしまいました…!めっちゃ面白いです!暑い時期ですので、お身体を大切になさって下さい。応援してます! (2020年8月19日 23時) (レス) id: 312e15def1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年6月23日 21時