きゃ！どんどん強くなっちゃう！3 (ページ34)

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「そんなことしなくていいよ」

部屋へと帰り今日のことを話すとそう一言返すイルミ

「家に帰る事については大いに賛成だけど、そもそも姉さんの目的は家族関係の修復なんだから、それが果たされればまたがっつり家業に戻るんだしハンターとしての研鑽なんて必要ないでしょ。てゆうか、そこらへんのハンターより念能力も実力もあるんだから、何か功績を求められたらそれこそ厄介だよ、俺たちは表に出るような存在じゃないし、やり辛くなる。それに俺たち２人は特に、家族以外の存在はどうでもいいし、殺せるか殺せないか、金になるかならないかくらいにしか思わないんだからさ、人脈とかそういうのは他に任せて俺たちにしかできないことをやるのが1番だと思うけどな。そのために執事雇ってるわけだしさ」

『いや～私の感情の整理を事細かにありがとう』

「いくらでも言うけど俺は姉さんにこれ以上頑張って欲しくないから、せっかく家業から離れて自由なんだから俺の隣で好きなことして幸せに生活してればいいのに厄介に厄介を重ね着して生活しててさ。なにがしたいのかさっぱりわかんないんだけど」

『すごい言葉の嵐だわ』

「結果、暗黒大陸については行けずじまいなら家に帰れば？実際家の方が情報集めやすいでしょ？」

『ぐぅ』

確信を突かれて反論の余地もない

アルカの件についてはこれで暫く停滞

『それでも私、帰らないわ』

「あんまり意地にならないで、皆んな喜ぶよ」

それは知ってるんだけどさ～
皆んなが幸せに笑い合ってるなか、地下で弟が一人寂しくあると思うとなぁ

私だけでも側にいれなくとも忘れずにこの気持ちに蓋をせずに居たいのだ。

『私もここを出て、色んなところを見て周ろうかしら』

それがいいな、パッと出た言葉だけど
旅をしてみるのも悪くない

金の供給源(クロロ)は確保したし

すごく嫌そうな表情をしているイルミは放っておいてしばらく住んだこの部屋の片付けを始めた

また隣でネチネチと不満を垂れ流すイルミを適当に受け流して部屋を整理して荷物をまとめた

『よし。じゃあこことはお別れね！楽しかったわ』

そう言って名残惜しさのかけらもなく部屋を後にした

共に部屋を出たイルミ
何も言わずについてくるあたり彼も成長したようだ

「姉さん」

呼ばれて振り向く

「あんまり奔放が過ぎると、追いかける方も疲れるんだよ」