きゃ！どんどん強くなっちゃう！２ (ページ28)

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『お待たせ～』

「行こっか」

イルミの腕を組んで隣を歩く
イルミまた背が伸びたなと見上げる
髪も伸ばし始めて肩につくかつかないかくらいの長さ

「なに？」

『背も髪も伸びたなって』

「ああ。髪、姉さんが家に帰ってくるまで伸ばすことにしたんだ」

私数年単位で帰れないと思うんだよね
願掛けなの？えらい長さになるよきっと

こちらの反応を気にする様子もなくイルミは前を向いた

イルミは今年２０歳になるのか
長い手足と男性にしてはしなやかな線を見て惚れ惚れとする
私の弟は出来がよろしい
これで髪の毛伸ばしたら女の人と間違えられ、ないか…身長１８０超えてるし

「前見ないと転ぶよ」

『イルミの腕にくっついてるから大丈夫』

そう言って私が食べたいところに連れて行ってくれると言うので、あのハンバーガー屋さんへ行く

席についたら、店長は覚えていたらしくとりあえず10個？と聞いてくる

来るたびに大量に食べるんだもん覚えちゃうよね

私は笑顔で頷いて、イルミは私と同じもの一つとビールを頼んでいた

『イルミがお酒を飲める年齢になってしまったなんて、感慨深いわ～』

「それずっと言ってるよね」

『何回でも思っちゃうんだよね～』

ウエイトレスがビールとコーラを机に置いていく
イルミを見て頬を染めたその子はとても可愛い子だった

わかるよ。イルミは美人だもんね。この美青年で御曹司、雰囲気でいいとこの坊ちゃんだとわかる。
わかる。ありがとう。

『ねえ、今の子すごく可愛くなかった？』

「え？だれ？」

『今のウエイトレス！ほらあそこにいる！』

イルミはその子を視界に入れて、私を見た

「あー、うん。可愛いね」

ゼンブボウヨミ！

姉さん心配だよ。イルミは浮ついた話全くないし、ミルキは現実世界の女の子じゃダメみたいだし、他の弟たちはまだ小さいし
ゾルディック家途絶えない？こんなに子供いて途絶えたら逆にすごくない？

『えー、反応薄いなぁ。姉さん心配よ！イルミくんはどんな女の子がタイプなんですか？』

身を乗り出してインタビューする
イルミは少し考えて答える

「拷問慣れしてて、死んでも身内の情報吐かない人かな」

どこぞの地獄の話してるの

まあ大事かもしれないけどさ、もっとあるじゃん
なんで家業と切り離して考えないのかな

『見た目とか性格は？』

「んー…見た目は良い方がいいよね。性格は聞き分けがいい人がいいな、針刺したくないし」

『…』

それは愛と呼べるのかい？
とりあえず黙っておこう