きゃ！どんどん強くなっちゃう！２ (ページ26)

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とりあえずは私の念が回復するまでは特訓もできない

「念が回復するのってどれくらいかかるの？♠」

『んー、今回は３日かな』

「それって長いの？短いの？♠」

『短いよ！そんなに吸収してなかったから』

私はベッドから起きて水を飲もうとキッチンへ向かう
ベッド横に腰を下ろしていたイルミを連れていく

イルミは自然に私の手に捕まったままついてくる

可愛い

その後もイルミを連れて行く私
何も言わずに素直についてくるイルミ
それを不思議そうに微笑しながら眺めるヒソカ

『イルミは昨日シャワー浴びたの？』

「うん」

『そっか、じゃあここでお別れだね』

「またね姉さん」

朝シャンするためにイルミの手を名残惜しく離す
いいこいいこして今生の別れのような雰囲気でシャワー室の扉を閉めた

「いつも一緒に入ってるの？♠」

「え？うん。家族で風呂に入るのは普通じゃないの？」

「僕に普通を聞かれてもね…♣」

「たしかに。うちは家族みんなで風呂に入るのが常だったし、姉さんはあんな感じだから風呂に限らず世話焼いてくれてたんだよね」

「ふーん…♣」

「…殺すよ？」

「まだ何も言ってないじゃないか♡」

「…なら態度に出すのやめてくれる？不愉快。
姉さんに少しは気に入られてるみたいだけど、距離の測り方間違えたら姉さん本人に殺されるからね」

「助言してくれてるの？♣」

「身の程弁えろって、直接言わなきゃわからない？」

「あはは♡ありがとう、気をつけるよ」

「…」

部屋で２人が険悪ムードになっていることは梅雨知らず
私はシャワーを済ませて脱衣所へ出る

『はー！さっぱり！あれ？イルミどうしたの？』

少し苛ついた雰囲気のイルミに近寄る
イルミは私を見上げてくるのでこの頬を両手ですくう

『お肌艶々、髪の毛サラサラ、せっかくの美人が台無しよ～』

そう言ってイルミにキスをしまくる
よしよししてご機嫌をとるとだんだんといつものイルミになってきた
見た目は全然変わらないんだけど

「イルミばっかりずるいなぁ…♠
A、僕には？♡」

「…さっきの会話もう忘れたわけ？」

イルミの雰囲気が逆戻り一直線
大きな目を見開きグルリとヒソカを捕らえた
どす黒いオーラを纏わせながら低く呟いた

「あ、これもダメなんだ♣」

そうとぼけたヒソカ
溢れ出した殺気をそのままにイルミは自然に針を取り出した