きゃ！どんどん強くなっちゃう！ (ページ35)

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ヒソカside

目の前には幸せそうな顔で9個目のハンバーガーを頬張るA

お昼もカップ麺5個食べていたし、動いてないのによく入るなと感心する

ボクはAと同じものを１つ食べ終えて、コーラのストローをクルクル回しながら彼女が食べ終わるのを待つ

『美味しい！何回でもおかわりできちゃうわ！』

「好きなだけ食べるといいよ♡」

『ヒソカはもういいの？こんなに美味しいのに』

もしかして！苦手だった？店員さんに聞こえないように小さい声でコソッと聞いてくる

「まさか♣ここ、ボクのお気に入りの店なんだ」

『そうなのね！私もこのお店、とっても好きよ！』

ボクの言葉を聞いて安心したように笑ってまたハンバーガーを頬張る

『私あなたに教えてもらうまで、フォークとナイフを使わない料理があるなんて知らなかったわ！手で食べるなんて、画期的だわ！』

12個完食して手を拭きながらAは感動したと言わんばかりの表情

『今度帰ったら皆んなに教えてあげなくちゃ！』

「喜んで貰えたならよかったよ♣それで、いつ帰るの？」

コーラをストローで飲みながら彼女は考えるそぶりをした

『んー、ディルが直ったら帰らなきゃ。イルミがそろそろ探しに来そうだし』

「イルミって弟、過保護じゃない？♠」

『そうなのかな？私、普段はこんな感じだから、心配してくれてるの、イルミはとってもしっかりしていてね、頼りっぱなしなの』

そう恥ずかしそうに言うA

放っておかない気持ちは分からなくもないけど
話を聞くだけで、Aに対しては他の兄弟よりも強い執着を持っているように感じる

他の兄弟と違って年が１つしか変わらないからと言った彼女
ボクには家族愛なんてよくわからないから、それ以上は聞かなかった

「それじゃあ、しばらく向こうにいるつもりなんだ？♣」

退屈しのぎにボクもどこかに行こうかなと考えていると

『ここからの往復の時間もいれて1週間くらいで帰ってくるつもり！』

「意外と早く帰ってくるんだね？♠」

『うん！そろそろ家探し始めなきゃ！』

ああ、そういえば、Aの家を出た理由はそれだったなと思い出した

別に今のままでも目的は果たせている気がするけど
彼女のやりたいようにやらせたほうが面白くなりそうだし黙っていよう