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部屋を出て3匹の弟たちを朝食が用意されている部屋へと運ぶ

その廊下でイルミは弟たちに無表情で叱るのである

「お前たち、A姉さんが好きなのはわかるけど、もっと姉さんのこと考えなきゃダメじゃないか。姉さんは下手したら親父よりも仕事が詰まってるんだ。久しぶりに会えて嬉しいのはわかるけど、夜には会えるってわかってるなら、我慢しなよ。姉さんは明日からまた長期の仕事になるんだからちゃんと寝かせてあげないとダメだろ」

つらつらくどくど3人に言い聞かせているのか自分に言い聞かせているのかわからないくらいの文量でまくし立てる

「(イル兄も相当姉ちゃん好きだな)」

キルアは未だに説教垂れるイルミを見て思う

他の弟2人も同じようなことを思っているのだろう
同じような目をしている。

「とにかく、お前らばっかり可愛がられててずるいから、今度姉さんが帰ってきたときは俺が独占するから」

よろしく、と清々しい真顔で伝える兄に3人は物申す

「なんでそうなるんだよ!」

「キルアが抜け駆けしたんだぞ、今度お前は1番最後だ」

「え〜アルカは?」

「アルカとカルトだってかまってもらってただろ。俺は少ししか話してない」


「「「(この能面兄貴め)」」」

弟3人の心中は一致したが、長男には誰も逆らえないので大人しく従う

「じゃ、そういうことで、はい」

食事の部屋のドアを開けて3人をポイッと投げる

「俺はこのまま仕事に行くから」

三様に転がった弟たちに片手を上げて挨拶するとその場から消えた




「チェ!長男なんだから下に譲るって気持ちはねーのかよ!」

「アルカお腹減ったあ〜」

「…」


3人は渋々食事にありつく


執事が隣に控えて次の食事を変える頃

「そーいえばミルキのやつは?」

キルアの問いにゴトーが答える

「ミルキ様は早くに食事をすまされてAお嬢様のところへ朝食を届けに行くと」

「「「……」」」

はあああ!!?

「ずっる!!!セコいなあいつ!!」

「アルカも今からお姉ちゃんに届けにいく〜」

「ぼくも…」

立ち上がってドアに向かおうとするとゴトーが立ちはだかった

「ミルキ様お一人で十分でございます。お食事の続きを、冷めてしまいます」

ゴトーもイルミの意見に賛成なので、可愛いキルアたちのお願いでも心を鬼にして聞かないように徹する

それにこれはAからゴトーへのお願いでもあった



そうして幼い3人を食事につかせた。

3→←1



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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年5月18日 20時

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