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朝日が昇る頃、普通の人間はこの時間に起きて活動を始める。
だかここは暗殺一家
朝日はまだ寝てていい合図、前日に仕事だった日は尚更だ。
『んあ〜、まだ朝?お昼まで寝なきゃ…』
独り言を言ってまた布団に潜り込む
『!』
遠くからこちらに走り寄ってくる音がして、にわかに意識を取り戻す
この部屋近くになったころ気配が薄くなり、ドアが静かに空いた。
不法侵入者はゆっくりゆっくり近づいてくる
それがベットの隣に来て、
私の被っている毛布に手をかけようとした
『わ!!!』
「ぎゃー!!!」
ガバッと飛び起きて不法侵入者を捕らえる
そしてそのままベッドに引き摺り込んだ
『私の睡眠を邪魔する子はだれだー!』
「わー!ごめんて!姉ちゃん!!」
『キルアの悪い子さんにはこちょこちょの刑だ〜!』
こちょこちょー!!!と声を上げてキルアをくすぐる
ゾルディック家は外部刺激に耐える訓練をしているので、効かないからほっぺを摘んで伸ばしたりいたずらし始める
「あはは!やめてよ姉ちゃん!!謝るから!」
『だめー!お姉ちゃん起きちゃったもんね〜責任をとれ〜!!!』
「きゃー!!!」
ベッドでしばらく戯れあっていたら騒いだ声が聞こえたのか弟たちが入ってきた
「ちょっとキルア、A姉さんは仕事明けなんだ。ゆっくり寝かせてあげなよ」
「カルトも、お姉さまと遊びたい」
「ずるーい!アルカもお〜!!」
イルミ、カルト、アルカはぞろぞろと部屋に入ってきてベッドに腰かけたりそばに座ったり抱きついてきたりする。
『まぁ、みんな早起きなのね!』
偉いな〜!凄いな〜!とアルカとカルトを抱きしめてよしよしする。
キルアはこれからお父様との拷問があって、カルトはお母様と毒食の予定があって
アルカは一日中暇で、イルミはこれからお仕事みたい
だから早起きなのね〜と誰ともなく口にする
『今夜はみんなでご飯が食べられるかな?』
「俺は夕方には帰る予定だけど」
『それなら食べられるね!』
久しぶりに家族揃ってご飯が食べられるね〜と弟たちに笑いかける
不意にイルミがAに近づいた
『?』
「目の下のくま、まだ薄っすら残ってる。弟たちは俺に任せて今日はゆっくり寝ててよ」
そう言ってAにくっつく3匹の弟たちを回収してドアに向かうイルミ
『イルミ!いってらっしゃい』
ありがとうと伝えて手を振った
「…いってきます。姉さん」
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作者名:ふぇもふぁ | 作成日時:2020年5月18日 20時