朝ご飯 ページ23
「んん〜……っ」
アラームが起床時刻を知らせた。時計の針は12と6を指している。
昨日夜更かししたからちょっと寝不足だけど……しょうがない。起きよう。
寝室を出ると、彼がこの狭いリビングで規則正しく寝息を立てていた。やっぱり昨日のは夢じゃなかったんだ……と実感した。
忍び足で洗面所へ行き、洗顔して火照りと高鳴る心音を静めてキッチンへ向かった。昨日はご飯作ってもらっちゃったから、今度は私が作ろう。ふくふく弁当ほど美味しくは出来ないけど。
何がいいかなぁ……なんとなく屯さんは和食のイメージだな。私は冷蔵庫の中身を確認し、朝食作りに取りかかった。
・
tn視点
「屯さん、7時ですよー」
「ん……はよ。ふわぁーあ……」
睡眠不足で重怠い身体を起こすと、そこにはエプロン姿のAさんが居った。
…………Aさんが居った？
「うわっ！！」
「わっ！び、びっくりした……どうかしました？」
「いや、その、あはは……」
なんでか知らんけどめっちゃ実家に居る感覚やった。睡眠不足で頭イカれたか。いや、睡眠不足は日常や。
「朝ご飯作ったんですけど……食べますか？」
……はぁ〜〜〜〜俺にこんな日が来るとは。起床早々信じられんことばっかやな。
「ありがとうございます。もちろんいただきます」
「……あ、了解です！」
…………なんや今の間。怖っ。
と思いつつ、着替え一式を受け取り別室で着替えた。袖を通すとほんのり温かかった。洗濯に加えてアイロンまでしてくれたんか……ほんまに出来た娘やな。ありがたい。
・
身支度を済ませてリビングに戻ると、テーブルいっぱいに栄養バランスも彩りも全て完璧に整った朝食が鎮座していた。こんな豪勢な朝飯、いつぶりやろ。
「ご飯このくらいでいいですか？」
「えぇ。朝からすんませんね、色々」
「いえいえ、私が勝手にやってるだけですよー。
さ、食べましょ！いただきまーすっ」
「いただきまーす」
まずは玉子焼きを一切れ。噛み締める度にじゅわっと甘さが口いっぱいに広がった。
「Aさんの家は甘い玉子焼き派なんですね」
「んー……そうですね。でもどっちも出ますよ。
今日は私も屯さんも睡眠不足だと思うので、糖分補給に甘い方がいいかなって！しょっぱい方が良かったですか？」
「いえ、うちはしょっぱい派やから新鮮やなーと」
なんて他愛もない話をしながら過ごした、午前7時15分。
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おぼろどうふ(プロフ) - 3回目（笑）失礼します。まだ数話しか投稿されてない時から追ってましたがもう終始好きでした。完結おめでとうございます！新作も楽しみにしてますね(^^) (2021年2月19日 9時) (
レス) id: 464a1b954d (このIDを非表示/違反報告)
ウィング(プロフ) - おぼろどうふさん» 2回もコメントしていただきありがとうございます！不器用でちょっと奥手な可愛いカップルを目指して書いてるのですごく嬉しいです^^ 更新頑張ります！ (2021年2月15日 0時) (レス) id: 6d010e161a (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - 自分すぐ濡場に持っていきたがるのでこういう甘酸っぱいの滅茶苦茶好き…、1話投稿される度にニヤニヤしてます。更新頑張ってください (2021年2月14日 23時) (レス) id: 464a1b954d (このIDを非表示/違反報告)
ウィング(プロフ) - おぼろどうふさん» ありがとうございます〜！そのコメントがめっちゃ好きです……(*^^*) (2021年1月31日 14時) (レス) id: 6d010e161a (このIDを非表示/違反報告)
おぼろどうふ(プロフ) - めっちゃ好き。お弁当から始まる恋愛とか好きじゃん… (2021年1月31日 14時) (レス) id: 464a1b954d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウィング | 作成日時：2021年1月1日 4時
