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39話 心の引っ掛かり ページ41

師範が私のことを…





二人で過ごした甘い時間は…

師範の優しさは…






錯覚ではなかったんだ。







嬉しかった。

そんな言葉では表せないくらいに。








幸せを感じた。








でも、心の引っ掛かりが取れない。







A「どうして師範は甘露寺さんといたの…?」


知らず知らずのうちに言葉として出てしまった。





師範が私のことを好いてくれていて、
必要としてくれる。

それだけで十分なはずなのに…
それよりもっとを求めてしまう自分がいた。








伊黒「それは…」

師範は少し罰の悪そうな顔をする。







あぁ…
聞かなければよかった…

そう思った。








でも、
予想した答えとは違っていた。







伊黒「お前のことを相談していた。」




…そ、相談??





伊黒「Aは甘味が好きだろう?俺はそういった類には疎くてな、よく甘露寺に聞いていた。」


そう言った師範はすぐ私から目を逸らす。


怪我で蝶屋敷に入院していた時のお見舞いも、
師範が街に出かける度に買ってきてくれたお土産も、






そんなにも私のことを思ってわざわざ準備してくれていたんだ…



そう思うと、
顔が熱くなるのがわかる。






伊黒「今日はたまたまその時に雨に降られてしまってな、甘露寺の屋敷は遠い。そのまま帰すわけにも行かず、一旦俺の屋敷に戻ったというわけだ。」



A「でも、師範のお部屋…その…」



伊黒「布団か。あれは部屋が散らかっていてだけだ。最近は忙しかった。悪かったな、部屋が汚くて。」



溜息まじりに師範が答えた。







そうだ。

今思い返してみれば、
最近師範は任務が立て続けに入っていた。


なのに、日中は私の稽古。

週末はいつもの買い出しも一緒にいってくれたし、
月に数度は買い出しとは別に二人で出かける機会も作ってくれていた。





柱はやはり忙しいと聞く。


普通の隊士以上に多くの任務をこなしながら、自分の管轄内の安全管理や御館様への報告書の提出…






私が知るだけでもこれだけの仕事量があるのに…



師範はいつも毎日の食事は必ず一緒にとってくれたし、お出かけも然り、

私との時間をとても大切にしてくれていた。









なのに、なのに私は…
師範が私のためにしてくれていた、たくさんのことが当たり前になっていた…

そして、もっと多くを求めようとしていたなんて…








苦しいくらいに痛感した。

やっぱり私は自分の事ばかり、









最低だ…

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設定タグ:鬼滅の刃 , 伊黒小芭内   
作品ジャンル:アニメ
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みぃたん(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます!続編はもっともっと楽しんでいただけように、がんばって書きます♪ぜひぜひ覗いてみてくださいね! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ドラゴンちゃんさん» 応援ありがとうございます!続編も少しずつではありますが更新していきますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 続編も伊黒さんの魅力たっぷりに書けるようにがんばりますね♪いつもありがとうございます! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます!伊黒さん素敵ですよね!またよろしければ続編も見てくださると嬉しいです♪ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - うわあああ(嬉しさの叫び) 楽しかったです!推しは伊黒さんです!楽しかったです!(大切なことなので二回言いました) (2020年2月1日 22時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃたん | 作成日時:2020年1月13日 11時

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