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1話 出会い ページ3

〜伊黒side〜


 

 今日は満月か



 青白く輝く大きな月が俺を見下ろす。






 美しい月とは対照的にこの空気は何だ…






 
肺を凍らせるような冷たい空気と共に、
 むせ返るような鉄の匂いが肺をいっぱいにする。







 ここは一体…








今は冬か、

 そう考えずにはいられない。







 

 地面や木々に積もった雪が美しく散った紅葉のように真紅に染まっている。


 この森一帯が、紅葉しているように赤い。



伊黒「チッ ただの鬼じゃないようだな…」



俺は溜息まじりに先を急いだ。








〜遡ること 2時間前〜





指令を終え、屋敷に戻る途中だった


鴉「伝令伝令 緊急事態ニツキ、増援求ム
  東ニ30キロ進メ、負傷者多数、複数ノ鬼ヲ確認
交戦中隊士アリ、至急増援求ム」



伊黒「複数の鬼…!?」


鬼は群れない筈だが…

まぁいい。そんなこと俺には関係ない。



しかし、

ここからかなり距離があるぞ


俺が着く頃には、全滅しているかもしれないな




ふと悲惨な情景が脳裏をよぎる、

が、柱である以上向かわないわけにはいかない



伊黒「フッ、少しは骨のある隊士がいてくれるといいんだがなあ、そんなやついないだろうが」


そんな自嘲も早々に
俺は鴉に案内されるがまま現場に向かった。
 





〜現在〜




 攻撃によって切り開かれた森。




 
 先程通った道の真紅が比にならないほどの血。

 
 もはや、真紅というよりも黒という表現が合うのかもしれない。





 足元には鬼であっただろう塊。


 かなりの戦いが繰り広げられたことは容易に想像がつく。



 しかし、ここには誰もいない。鬼一体足りとも。

 

 ここに来るまでにかなりの数の隊士に会った。




 あいつらは、かなり負傷していたが怯えた様子で森から逃げてきた。


ったく、最近の隊士は誇りもクソもないのか、
鬼に背を向け逃げる。恥はないのか。


しかし、あいつらは興味深いことを口々に言った、


隊士「信じられない数の鬼が出た、俺達だけじゃあどうなもならない!!あいつも普通の人間じゃない、うわああ」


これだけは評価してやってもいい。
実に興味深いな。

そんなことを考えていると、

美しい満月を正面に望むことのできる崖に出た。



ブワッ

 

激しい風が吹く。しかし、俺は目を閉じることはなかった。いや、閉じることができなかった、



伊黒「……女?」









それが彼女との出会いだった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 伊黒小芭内   
作品ジャンル:アニメ
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みぃたん(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます!続編はもっともっと楽しんでいただけように、がんばって書きます♪ぜひぜひ覗いてみてくださいね! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ドラゴンちゃんさん» 応援ありがとうございます!続編も少しずつではありますが更新していきますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 続編も伊黒さんの魅力たっぷりに書けるようにがんばりますね♪いつもありがとうございます! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます!伊黒さん素敵ですよね!またよろしければ続編も見てくださると嬉しいです♪ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - うわあああ(嬉しさの叫び) 楽しかったです!推しは伊黒さんです!楽しかったです!(大切なことなので二回言いました) (2020年2月1日 22時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みぃたん | 作成日時:2020年1月13日 11時

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