18話 モチーフ ページ20
伊黒「帰った」
師範が家に戻ったのは1時間後くらいだった。
A「おかえりなさい、師範」
すると、
師範が無言で茶色い紙袋を差し出してきた。
何の変哲もない、ただの紙袋。
師範はこれを買いに行ってたのかな？なんて思いながら、
A「誰かにプレゼントですか？どこに直し…」
でも、そんな私の声は遮られる。
伊黒「お前にだ」
A「へ？」
驚きのあまり思わず、変な声が出てしまった。
恥ずかしい…
A「わ、私にですか？」
恐る恐る聞いた。
伊黒「あぁ」
A「開けてもいいですか？」
伊黒「もちろんだ、お前にやったんだ」
A「ありがとうございます！じゃあ…」
私は紙袋を開けた。
A「……！」
驚いた。
中には、鼈甲で作られた美しい花の簪。
「綺麗…」そう思わず声が漏れる。
でも、これは何の花なんだろう？
はじめてみるそのモチーフ。
そんな少しの疑問と
嬉しい。幸せ。
そんなフワフワした温かい気持ちで、
ずっとその簪を眺めていた。
伊黒「気に入らなかったか…？？」
その師範の声で我にかえる。
私としたことが、
嬉しさのあまり黙りこくっていたようだ…
A「そ、そんなことないです！嬉しいです！とっても綺麗で、でも、本当に私がいただいてもいいんでしょうか？」
こんな素敵な物を、
なんて申し訳ない気持ちで師範に聞くと
伊黒「やるといっただろ。ったく、ドジなお前が簪をなくして、あんな顔をしてたから俺がどれだけ…」
と、師範は何かを言いかけて
今のは忘れろ。と急に顔を背けて言った。
いつもと違う師範に
なにを言いかけたんだろう…
ふと、そんなことを思った。
A「師範」
今、何を言いかけたの？
思わず聞いてしまいそうになった。
でも、求めてる答えと違ったら、
悲しい
私は誤魔化すように
A「こ、この簪のモチーフにって何のお花何ですか？私、お花には疎くって…」
少し師範は驚いた顔をした。
伊黒「それは、ハナミズキという花らしい。簪屋の店主が言っていた。」
そう言う、師範はなぜか嬉しそうだ。
A「ハナミズキ… 素敵な花ですね」
伊黒「そうだな、お前にぴったりだ…」
A「…！」
師範は何気なく言うが、私は一言一言にで、
心音が早くなるのを感じる。
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みぃたん(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます！続編はもっともっと楽しんでいただけように、がんばって書きます♪ぜひぜひ覗いてみてくださいね！ (2020年2月4日 0時) (
レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ドラゴンちゃんさん» 応援ありがとうございます！続編も少しずつではありますが更新していきますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 続編も伊黒さんの魅力たっぷりに書けるようにがんばりますね♪いつもありがとうございます！ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます！伊黒さん素敵ですよね！またよろしければ続編も見てくださると嬉しいです♪ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - うわあああ(嬉しさの叫び） 楽しかったです！推しは伊黒さんです！楽しかったです！(大切なことなので二回言いました) (2020年2月1日 22時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃたん | 作成日時：2020年1月13日 11時
