15話 罪 ページ17
あれからしばらくが時間が経った
街からは煙が上がり、騒々しさから街で起こっていることはすぐに想像できた。
ゴメンナサイゴメンナサイ…
ずっと放心状態だった。
でも、
父「あやまったって、しょうがねえよなあ」
A「!?」
父「なにを驚いてるんだ?お前の好きな父さんじゃないか」
A「ど、どうして、父さんがここにいるの…」
微笑む父を見ていると、幼い頃の記憶が蘇り体が自然に震え出す。
父「誕生日のお前にプレゼントだったのになあ」
父は横目で、母の亡骸をみる
父「お前たちにもこの金を分けてやろうと思ったのによお、バカなこいつが拒否しやがったんだよ」
ドスッ
父がこちらに向かって投げた袋には、赤黒いシミがついた紙幣が大量にのぞいていた。
A「こ、このお金どうしたの…」
父「どうだっていいだろ」
A「どうしたのってきいてるの!!」
私は声を荒げた。
父「殺した奴らから、奪ったんだよ。だからなんだ?」
A「殺した?」
父「そう、もう殺した奴の顔も覚えちゃいない、そんくらい殺した。それもこれも、全部お前らのためだった、お前らともう一度家族としてやり直したかった、だから俺は、俺は… なのにあいつは拒否したんだ」
父の表情に怒りが見えてきた。
父「俺がどんな思いでこの金を手に入れたと思ってるんだ… はぁ、はぁ…………だからついかっとなったんだよ、それで妹を殴っただけなのに、血がドロドロ出てきて、気がついたら俺と同じ鬼になっちまった。」
A「俺と同じ…!?」
父「ハハ、これが俺の能力だったってわけか、でも、俺をイライラさせるこの女が死んで清々したぜ」
父は母を踏みつけた。
A「………ろ」
父「ん?」
A「その足をのけろ!!」
私は怒りに任せて父に飛びかかった。
それからは、よく覚えていない。
朝になると家中が血の海になっていた。
それが父の血だとすぐわかった。
後から、聞いた話では、
鬼殺隊が来るまで私は父を刺し続けていたようだ。
ただひたすらに…
でも、そんな中、唯一覚えていることがある
それは父の言葉だ。混沌とした意識の中で、ぐちゃぐちゃになった父が最後に言った。
父「お前が母さんを殺した。お前が鬼になった妹を楽にしてやれなかった。あいつを人殺しにした。そのせいで街の人を殺した。みんなお前のせいだ。」
『お前の存在は罪だ
生きてる価値なんて
ない』
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みぃたん(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます!続編はもっともっと楽しんでいただけように、がんばって書きます♪ぜひぜひ覗いてみてくださいね! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ドラゴンちゃんさん» 応援ありがとうございます!続編も少しずつではありますが更新していきますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 続編も伊黒さんの魅力たっぷりに書けるようにがんばりますね♪いつもありがとうございます! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます!伊黒さん素敵ですよね!またよろしければ続編も見てくださると嬉しいです♪ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - うわあああ(嬉しさの叫び) 楽しかったです!推しは伊黒さんです!楽しかったです!(大切なことなので二回言いました) (2020年2月1日 22時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃたん | 作成日時:2020年1月13日 11時